デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


フェティッシュの火曜日
 
高校の頃の工夫と怠惰

怠惰(?)その1:削る女子

高校時代のペンケースが見つかった。お恥ずかしいがお見せしよう、当時(80年代後半)流行のバドワイザーグッズである。


缶ペンケース、しかも2段式であった。

中身も当時のまま発掘された。
なぜか色鉛筆ばかりだ。しかも何かが溶けて鉛筆同士をくっつけている。

ちびた鉛筆。これも当時の 「もったいない!」 精神からだと思うが、全部鉛筆削りで削らず、カッターナイフで削っていた。

美大出身の、当サイトライターのべつやくさんによれば、美大では絵を描く用途上、鉛筆はカッターで削るのが普通だったという。が、普通科の私の周囲では誰もカッターなど使っていなかった気がする。

いつでも容赦なく芯は折れたりちびたりするので、授業中でもおかまいなく削っていた。スカートの足をガバッと広げてその間にゴミ箱を置き、背を丸めてナイフで鉛筆を削る自分の姿に、自分でも 「なんと男らしい、まるで丸大ハムのCMのようだ(古い)」 とほれぼれしたものだ。


ほれぼれ。

 

怠惰その2:消しゴム作家

自分は世界史選択だったので日本史の時間に、そして数学がダメで私大文系志望だったので数学の時間に、よくカッターで消しゴム彫刻をしていた。先生が見て見ぬフリだったのかどうかはわからない。

上の鉛筆がくっついてしまっていたのは、この作品が溶けてたせいだった。


おせち。すごくよくできたので、小さい重箱まで作って周りに見せびらかしていた。

もともとはMONO消しゴムであるが、カマボコと伊達巻、彩色までして、なんだかすごくうまくないか?

怠惰その3:詰めが甘い

なんでかクラスの評議委員(級長みたいなもん)をやらされがちだったので、いろいろな配布文書に文が残っていたりする。その中に、こんなものを見つけた。


クラス紹介の文集で、1年1組のページ。うちのクラスだ。

ああ、これ私の字だ。しかし右の絵、これはなんだ。
・・・こりゃなんだ。

「クラスの良い点:くったくのない明るさ」
「クラスの問題点:特に・・・ない」

という文脈に全く関連のない絵。しかもこのページに絵を描く必要はまったくない。スペースにも無理がある。

これ実は、私が自分で描いたのは覚えている。でも前後のいきさつはまったく記憶にない。たぶん何人かでこの紙を囲んでいて、たまたまウーパールーパーの話になったのだ。で、私が手近にあったこの用紙にその絵を描いて、消したつもりがよく消えてなく、そのまま活版にのってしまった、というわけだ。

出来上がりを見て死ぬほど笑ったのを覚えている。



女子高時代は私にとって、人生で一番のびのびできた時期だった。周囲もそれをのんきに許してくれていた。なんでもバカみたいに試してみたり、笑い転げていた。

まあ、誰でもそんな時期があるかもしれない。上のようなネタは、特に私だから、というつもりはなく、誰でも何かしらおかしなもんを発掘できるだろう。

あれから20年が経つ。この企画用の写真をWebマスターに見せたところ、「なんだか、乙幡さんの原点ですねえ」 と言われたのが、くすぐったかった。このころの自分に感謝したい気もするし、変わってねぇなあ自分、と途方に暮れたりもしている。


 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation