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ロマンの木曜日
 
牛はそんなにゲップをしてるのか?

牛のゲップに含まれるメタンガスが地球の温暖化を促進している、という話をご存知の方も多いと思う。環境省が公開しているデータによると、メタンの総排出量22.0百万tのうち「家畜の消化管内発酵」によるメタンの排出量は6.7百万t。つまり日本で発生するメタンの約30%が牛のゲップによるというのだ(排出量は2000年度の値※)。

本当に牛はそんなにゲップをしているのか?
そして、地球の温暖化が進んでしまうほどのゲップってどんな感じなのか?

牧場で確かめて来ました。

※参照データ:http://www.env.go.jp/council/16pol-ear/y161-12/mat_01_2/02_1.pdf

(text by 住 正徳



川崎市内の牧場で牛に密着

牛のゲップの実態を調査する為、川崎市内にある「福田牧場」さんにお邪魔した。
渋谷から田園都市線で20分、JR南武線も乗り入れている溝ノ口駅からバスで5分ほど、閑静な住宅地のど真ん中に福田牧場はある。


閑静な住宅地の中に 唐突に牧場が

それほど広い敷地ではないが、牛、ヤギ、羊、ポニー、ブタ、アヒルなど、牧場には沢山の動物がいた。敷地内の左手の牛舎には牛が10頭いて、今回はこの牛舎の中で牛のゲップを観察させていただく事になる。


福田牧場の牛舎 福田牧場代表の福田努さん

地球が温暖化してしまう程な訳なので、田んぼのカエルみたいに四六時中ゲップゲップ聞こえるものと想像して来たが、牛舎の中は意外と静かでゲップらしき音は一切聞こえない。

牛はどれくらいの頻度でゲップをするのか、代表の福田努さんに尋ねると「あんまり聞いた事ないねぇ」との答えが。

えっ? そんなにしないんですか? ゲップ。

「してるんだろうけど、注意して聞いた事ないからかなあ……」

毎日世話をしている人でも気付かない程、牛たちはさりげなくゲップをするのだろうか? もしかしたら、そんなにゲップをしないのかもしれない。大丈夫か、ゲップ調査? と不安を感じつつも「一番食べる牛のそばで見張ってればいいんじゃないか」と福田さんからアドバイスをいただき、入り口から2頭目の牛の前に案内された。


一番の大食漢を探す福田さん で、この子が一番食べる牛

今日一日、この牛の前に張り付く訳だ。
「この牛」だと呼びづらいので、名前がついてるかどうか、聞いてみた。

住「この牛には名前とかあるんですか?」
福田さん「特にないけど、入り口から2番目だから2番って呼んでるよ」

分かりました、2番ですね。
2番さん、宜しくお願いします。


2番を横から

ターゲットの牛が「2番」に決まったところで、今回の調査内容を改めて整理すると、

1.牛のゲップ頻度を調べる。
2.牛のゲップはどんな音なのか、音を採集する。

となる。
頻度については単純にゲップの回数を数えて記録していき、音の採集には高感度の集音マイクを使用する。


つなぎを貸してくれた

僕の私服に臭いが付かない様にと配慮をいただき、福田さんがつなぎと長靴を貸してくれた。更衣室でつなぎに着替え、万全の体勢が整ったのが午前10時。この時、牛たちは朝ご飯を終え反芻の最中であった。

福田さん「反芻中は一番リラックスしてるから、もしかしたらゲップするかもね」

いきなりのゲップチャンスである。
慌ててマイクを2番に向ける。


カモン、ゲップ いつでもどうぞ

しかし、ここから2時間、牛はずっと反芻するばかりでゲップらしき動作は見受けられず、僕は少し焦り始める。


まあまあまあ

 

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