一歩が踏み出せません
アドバイスの通り電源から抜いて電池も外した。ばらばらにはできなかったが、蓋を開けたので中の基盤だとかファンだとかが見える。複雑に配置された電子部品はいかにも水に弱そうだけど大丈夫なのか。
あとはホースのハンドルを握るだけで水洗い開始、という段階まで来て手が止まってしまった。
しばらく悩んだ末に、「どうせ壊れてるんだから一緒ですよ。」と言われていたことを思い出した。確かにそうだ、洗わなくてもどうせ使えないのだ。だったら少しでも可能性のある選択肢、ここでは洗う、という案を選んでみるのも悪くない。
ということで「じゃー」だ。
ついに水洗いが始まった。
洗い出したら止まらない
ホコリがたまっていた電源ファンのあたりを特に重点的に洗う。ホースの水圧はちょうどよい加減で内部のホコリを洗い飛ばしているように見えた。いいのか悪いのかはわからないけど、汚れを落とす、という点においては効果的といえる。
洗いながらメモリを外してみた。このくらいならば後で元にもどせるだろう。コードの接続部分やハードディスクの隙間等、ホコリがたまりそうな部分を容赦なく洗っていく。
キーボードはスポンジを使って、マウスは裏のボールを外して念入りに洗った。
気が済むまで洗ったらなんだかすがすがしい気分になった。大掃除を終えた後みたいだ。たとえこのまま壊れても今なら納得できるような気がする。
洗ったら干します
細部までしっかりと乾燥させるため、パソコンの蓋もメモリもマウスのボールもばらばらのまま陰干しすることにした。テラスに洗ったパソコンが干してあるっていう状況はなかなかあるもんじゃないだろう。少なくともこれまで僕は干してあるパソコンというのを見たことがなかった。