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ひらめきの月曜日
 
せんべい汁を食べてきた

まずは一軒目

繁華街まで、バスで10分ほど揺られただろうか。バスを降り、リーフレットに載っている店へと向かうのだが、これがどこも休み中だったり、夜からの営業だったりして、なかなかせんべい汁に辿り着けない。


お店もGW中は休み。商売っけなし。
ほとんどの店が開店は17時から

時刻はすでに14時近い。急がないと、ランチタイム営業の店も中休みに入ってしまう!

目当ての店にフラれるたびにリーフレットを凝視。すると、なんと「24時間営業」と書かれた店があるではないか。場所を調べてみると、どうやら「みろく横丁」にある店らしい。急いで地図で位置を探す。


この屋台村が「みろく横丁」でした。小さな店がたくさん入ってます
目指す店の名前は「わが家」。おお、ここだ。

店を無事に発見し、さっそく入店。小さなコの字型をしたカウンターのみの店では女性2人が店番をしており、一人の私にも入りやすい雰囲気だった。

さっそく、せんべい汁を注文。


おそらく定員は7名ほどと思われます
「ひっつみ」や「豆しとぎ」など、他にも食べたことのない郷土料理がたくさん。また来たい。

数分後。どんぶりに入ったせんべい汁が、どーんと出てきた。

ああ、ついに未知の食べ物との御対面である。


とってもシンプル

いました。3つに割られたせんべい発見。
まさに店名である「わが家」にいるような笑顔

ニンジン、しいたけ、糸こんにゃく、ゴボウなどの具が、醤油のスープに浮いている。肝心のせんべいは、割られた状態で底の方に入っていた。

知らない人が見たら「ちょっと風変わりなワンタン?」と思うような風貌である。せんべいは汁を吸ってシナシナの状態だが、溶けてはいない。さっそく食べてみる。

これは…。他に似たような食べ物がなく、何かに例えるのが難しい。フニャッとしてるのに芯が残っていて、せんべいの場所によって歯応えが微妙に違う。真ん中は柔らかいのに、端の方はモチッという感じだ。

なんせ初めての食感なもので「おお?」だの「ん?」だの「ほほう」だのと思いながら食べているうちに、あっというまになくなった。あっさりした醤油のスープが、とてもおいしい。思わず「もう一杯ください」と言いたいところだが、なんとか我慢。他の店のも食べて数をこなさなくては。

お店の方に「初めて食べましたがおいしかったです」と伝えると「あらー、良かった。どちらからですか?」「秋田からです」などと旅先ならではの会話に発展、これ幸いとせんべい汁についての話を伺おうとしたところで、お客さんが入ってきてしまった。仕事の邪魔をするわけにもいかず、店を後にする。

なんとなく、知り合いの家にお邪魔してゴハンを食べさせてもらったような、そんな優しい味だった。

よし、初体験は無事に済ませた。これなら1日に5〜6杯は食べられる。さっそく次なる店を目指そう。


 

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