『いろんなところにつけ乳首』と題したこの記事。前ページでも自分なりにアレンジを加えたつけ方をしてみたが、もっと自由にやってみてもいいと思う。
つけ乳首は乳首につけなくてはならないという決まりはない。どこにでも乳首を出現させるアイテムでもあるのだ。
いつも押しているボタンにつけ乳首をつけたら楽しいだろうなと思って付けてみたのだが、かなり大きすぎる。楽しさを優先させても、操作性が犠牲になってはならないだろう。
試しに押してみたが、かなり強く押さないとボタンが押下されない。あまりハードに攻めるのもどうかと思う。
いつも使っているパソコンにはキーボードの中心あたりに赤い突起が付いている。これを押して傾けることで、マウスのポインタが動くのだ。
これはどうだろう。これにつけ乳首を付けたら、パソコンの操作ももっと楽しくなるのではないだろうか。
…まあ、楽しいことは楽しいのだけれど、かなり操作しづらい。他のキーも隠れてしまって不便極まりない。
楽しさと操作性、どちらを取るかはいろいろな考え方があると思うが、仕事にも支障が出るのでここは操作性の方を選んでおきたい。
他にもないだろうか。部屋を見渡してみる。
ポットの上についているボタンが目についた。目測ではちょうどよいサイズかと思ったのだが、実際につけてみるとちょっとだけ大きい。
ただし、操作性は悪くない。ぐいと押し込むと、カチッと心地よく反応する。
かなり惜しいところまでたどり着いた感じだ。つけ乳首がちょうどフィットするものはないだろうか。いつにない視点で家の中をじっくり見定めてみる。
そんな目で見渡していると、電子レンジのボタンが気になった。これはよさそうと思ってくっつけてみると、まさにピッタリ。シンデレラの靴はシンデレラにしか合わないのだ。
乳首を押すとあたためが始まるというストーリー性もちょうどよい。
普段何気なくやっているレンジの操作も、つけ乳首を付けるだけでとても楽しくなる。ちょうどよい大きさのボタンを見つけられて、気持ちも満たされた。
世の中にはさらなる乳首フィットボタンもあるのではないだろうか。カバンに忍ばせて外出してみよう。
やってきたのはファミリーレストラン。テーブルにある店員を呼ぶためのボタンにつけ乳首を何気なく乗せてみると、これが意外にもぴったり。
まあ、何気なく乗せたというのは嘘で、かなり期待を込めてのことだ。何にせよあつらえたように見事にはまる。
ボタンを押すと、店員が来る。当たり前のことがこんなにうれしく感じられるのは、つけ乳首マジックと言ってもいい。
実際に呼び出しボタンがこの仕様だったら、別に注文する気もないのについボタンを押してしまう気がする。店にとっては売り上げアップにもつながるのではないだろうかと思う。
●人間の認識のあいまいさを問うつけ乳首
乳首のふりをしつつ乳首ではないつけ乳首。それは時に希望と裏切りという光と影とをもたらす。
乳首に似つつも引くくらいに乳首そっくりというわけではないところも絶妙だ。形状のみをシンプルに抽出した似せ方がちょうどよい。
微妙なバランスを保って私たちを喜ばせたり欺いたりするつけ乳首。しっかりと真贋を見極めていきたいと思う。