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フェティッシュの火曜日
 
棒の先に荷物を下げて歩きたい


いったい君は、今までに 「棒の先に荷物をくくりつけた人」 を見たことはあるか。そして意気揚々と、葉っぱでもくわえながら歩くのを見たことがあるか。

私はない。ないよ。あるもんか。そんなバンカラの見事な見本のようなお方なぞ。

しかし漫画の世界や飛脚の世界では、当たり前の旅姿、こしらえ、のようである。見たことないけど、ちょっと憧れる、そういう姿ではある。ではさっそく試してみましょう。「棒の先の荷物を考える」。

乙幡 啓子

何に提げるか、何を持つか、それが問題だ

昔は上流階級は籠や馬で旅をし、庶民は 「棒の先に籠」 スタイルで旅をした、と何かで読んだことがある。いったい、そこで出てくるようなあの棒はなんなのだろう。なんなのだろうというか、たぶん木の切れ端、枝の類だろうか。あるいは刀とか。

でもうちは、木の切れ端や刀の置いてあるような住まいではない。

なので、「棒」 と認識できるもの全てを持ち、考えられる荷物やカバンを持ち、とある公園にやってきた。


傘、エクササイズブレード、カーテンの下がってたつっぱり棒、寝袋など各種を広げ、取り合わせを吟味だ。
近所の木材店で、自然の竹の棒だけは買ってこれた。200円。

さて、オーソドックスにまずはこの、最も 「棒らしい棒」 である竹に、女性の持ち歩きそうなアイテムを、バンダナでくくりつけることにしよう。

手帳、財布、化粧道具、携帯、ipod、それに非常用に傘もね♪
風呂敷がなかったので、より風呂敷っぽいバンダナを選んだが、ちょっとドロボウみたいだ。

総重量、1.3kg。重いか、軽いか。さておき、竹というものにはちょうど節がついているので、漫画のごとく最高の高さの節に留めることにする。そしてしょってみる。

・・・。


見た目は理想の 「棒の先に荷物」 ですが。


なんというか。

イテテテテ。とにかく重い。

で、ずれて肩に激突だ。

 

うすうすわかっていたことですが

そう、何しろ 「重い」 のだ。

テコの原理でいうと、
「支点 (肩) を挟んで一方の棒に、支点からの距離m (この場合40cmほど) の位置に重さM (1.3kg) の荷物が吊り下がっているとき、もう一方の棒には距離n (30cm) の位置に手をかけている。これで釣り合う (水平になる) ように力 (N )を入れるとするなら、

    m×M=n×N

の関係があるので、

   40×1.3=30×N=52  N=約1.73kg が求められる。

その上、上に高く掲げようとするとその分の重みもプラスとなるので、普通に荷物を持つより1.5倍は重く感じているはずだ。


撮影の古賀さんにも実感してもらう。水平で「重い!」

まあ、こんなに先っちょにくくりつけなきゃいい、って話なんですがね。やってみたかったのだ。

次は組み合わせをいろいろ変えて実験だ。


 

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