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ちしきの金曜日
 
ハダカマネキンを鑑賞する


往来やデパートのなかで白昼堂々素っ裸。

実際の人間だったらちょっとした事件だが、残念ながらそうではない。着るべき服を着せられていないマネキンのことだ。「残念ながら」はよけいだった。

今回は街の小エロ、ハダカマネキンを鑑賞してみよう。

(text by 大山 顕



■マネキンはエロになり得るか

ただ、こういうふうに下は履いて上は裸なんてのにはちょっとグッとくる。

「街 の小エロ」と書いたが、ハダカのマネキンがはたして少しでも「エロ」なのかというのは大きな問題だ。世の中のありとあらゆるものにエロを見いだしがちな中学生 の時分でも、ぼくはハダカのマネキンにムラムラした覚えがない。もしかしたらハダカであってもマネキンとエロは両立しないのかもしれない。脳の中でマネキ ンをつかさどる野とエロをつかさどる野は全然別の部位と言うことか。「マネキンをつかさどる野」ってなんだ。

ただし中学生の頃のことはたいてい覚えてないので、そういう事実があったが記憶にないだけかもしれない。

マネキンとは言わば抽象と具象の狭間を往き来する妖精のようなもの。人のようであって人ではない・リアルのようでリアルじゃない。そういうものだからストレートにエロを感じるものではないのだろうと思う。

だけど、左のような上半身だけハダカというややフェティッシュなハダカプレイにはややグッとくるものがある。ハダカにネックレスだけ、という演出も心憎い。うん。これは小エロだ。

30過ぎてオヤジになってから開眼する、それがハダカマネキンのたしなみなのかもしれない。

 

■フェティッシュハダカマネキン

自分の中の思わぬ性癖を見つけかけてしまったが、店頭ではしばしばそういう「上だけ裸」というフェティッシュなプレイを鑑賞できる。


パンツスタイルの半裸マネキン。よく見ると足下には靴も。レベル高い。


ちゃんと着ているお隣さんと並べることで、羞恥プレイの要素も盛り込んだ作品。

上は「雑誌に紹介された」ということをアピールしているようだが、CanCamはそういう雑誌ではないと思う。


ストレートな全裸だが、放置プレイ気味。

上などは半裸ではなくストレートなハダカマネキンだが、店頭からややはずれた場所に放置プレイ。荒々しい落書きがあるロケーションといい、微妙にシナを作るご本人のボデーといい、ご主人はかなりのフェチと見た。ただし、ぼく個人はこういうプレイにはあまりグッと来ない。


セレブな襟巻きディスプレイに、なんとなく「エマニュエルプレイ」と呼びたくなった。

上 は、おそらく本来帽子や襟巻き用のディスプレイではないマネキン嬢を使ってしまったため、結果として何とも言えない小エロを醸し出してしまった例。中央の ものが本来の帽子用で両脇はブラ用ではないのか。だからってブラに帽子と襟巻きになってしまったらもっと小エロだと思うが。

 

■意味不明なハダカ

そこにマネキンの意味はあるのか、しかもハダカで、というマネキンたちもときおり見かけた。ハダカマネキンの形骸化である。


「セクシー」の意味を取り違えた好作

上は、アパレルではなく家電分野でお見かけしためずらしいハダカマネキン。首からかけた際の大きさを示すにしても、左上にある売り文句の「セクシー」の表現としても理解に苦しむ。ハダカをバカにするな、と苦言を呈したい。

こういったハダカマネキンの安易な利用には今後とも目を光らせていきたいと思う。



抽象的な形と相まってハダカのまま完結か、と思わせる

上 は何かを着せられたりするためではなく、言わば「置物」として存在するかのようなハダカマネキン。店内にこういう状態で何点か置かれていたことと、後日再 び通りかかった折覗いたところ、あいかわらずハダカのままだった点から見てこれはこういうものと解釈されているのだろう。

もちろんグッと来ないし、どうかと思う。


 

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