イランのかたでした
店主はマンスール・コルドバッチェさん。テヘラン生まれのイラン人だ。
今年で来日18年になるだけあって日本語はすばらしく流暢だ。日本語を勉強するために来日し、なじみの床屋で出会った人から店を譲ってもらったのがきっかけでこの店「花門」をひらいた。
メニューは全品380円。かつて680円のメニューを頼もうか躊躇しているお客さんがいたので翌日から全品380円にした。
「『量が半分になるんだろ』って言われたんで逆に量を倍にしたんだ」
と語っていた。そこを逆にしますか、という発想だが、だからどのメニューも山盛りである。
まずはイランの料理を
メニューから「イランの煮物」と「イラン風オムレツ」を頼む。どちらもスパイスが使われているが辛くはない。むしろ優しい味だった。遠くにいろんな味がした。辛くするのは好みで赤いトウガラシをかけて調整するのだそうだ。
そういえばお通しのきんぴらが少し辛かった。そのことを聞くと
「辛くするとお酒ばーっと飲んでくれるからね。あはは」
とのこと。飲み屋の基本ですよね。
イラン以外の料理も充実
イランの料理以外のメニューも充実しているのだ。むしろ通常の居酒屋メニューのほうが多い。
駅前や都心ならばイラン料理専門として営業することもできるがここは地元の人が集まる居酒屋なのだ、そう話していた。
「だってここ駅から離れてるし、住宅街だから。焼きそばも出さないとね」
と笑う。確かにひっきりなしにお客さんがやってきてマンスールさんと話をしながら飲んでいる。
イランの料理にこだわることなく、お客さんが望むものを出しているのだ。中国や韓国のひともくるという。
この店の雰囲気は東西文化の交流の地であるペルシャに通じるかもしれない、そんなことを考えているあいだもマンスールさんはカウンターの中で… |