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ひらめきの月曜日
 
臨界フレンチトースト

では、焼いてみましょう

柔らかいパンを容器に入れるのも大変だったが、取り出す方がさらに大変だった。とにかく、グズグズに柔らかいのだ。

いやーもう、これを焼いたら…と思うと、気が急く。


一晩経って、ご覧の通り
どえらい重さですよ。ずっしり。

圧縮した甲斐あって、縦長だったパンは、ほぼサイコロ状になった。うん、いいぞいいぞ。

ここでパンを取り落として形を崩したりしたら大変だ。すべての工程を丁寧に、ゆっくり慎重に行う。巨大フレンチトーストか、はたまた劇物か、というほど丁寧かつ慎重に扱った。


フライパンで表面に焼き色を付けたら
低温のオーブンで20分、じっくり焼きます

いつもはフライパンで焼くだけのフレンチトーストだが、今回ばかりはそうもいくまい。中はまだ、ナマの状態の卵液がぎっしり詰まっているに違いないのだ。なんせ14センチ×10センチの巨大なブツなのだ。

それを160℃という低温で、じっくり中まで火が通るように時間をかけて焼いていく。

焼き上がりを待つあいだ、トッピング素材を準備しながら、心を落ち着かせよう。


見栄え的に粉砂糖は欠かせません
バターのないフレンチトーストなんて
そして、これがなければ始まらない、メープルシロップ

ピピピッと音がした。お、どうやら焼き上がった模様。

オーブンの扉を開けた途端、プーンと柔らかないい匂いが漂った。こ、これは、誰が何と言おうと、立派なフレンチトーストだ!


で、でっけえ。

全体的に、ぷっくりと丸くなった。中が膨張したのか、ヒビ割れている箇所もある。これはちゃんと火が通っている証拠だろう。

そして、ものすごくダイナミックな匂いがする。なんてったってデカイんですよ。とにかくデカイんですよ。


バター、粉砂糖、メープルシロップをたっぷりかけて…
ナイフ投入!

弾力のあるムッチリしたパンに、ナイフがスーッと入っていく。

中は、トロットロに柔らかかった。なんだこれは。新種のプリンか何かか。


決して、ナマなわけではない
シロップをたっぷり付けて…

食べてみた。
…うわ、フワッフワだ。ムッチリしたパンに卵液が隅々まで染み込んでいて、しかも濃い。味が濃い。

う、うまい。…うまいが。これはもはや、フレンチトーストではないな。あえて名前を付けるとすれば、「ジャンボ濃厚フレンチトースト」だろうか。そのまんまか。


量が量なので、3分の1でギブ

うっかりメニュー開発してしまった

てっきり「いつも食べているフレンチトーストの大きくなったバージョン」を作ったつもりでいたが、これは全くの別物だ。新手のデザートだ。

興味を持たれた方は、この10分の1ほどの大きさで作ってみることをオススメいたします。とにかく厚みが重要のようです。あとは低温でじっくり焼くことのみ。

それにしても、甘い物を大量に食べた後は、しょっぱい物が食べたくなりますな。えー、これからは通常通り、4枚切りのパンで、普通のフレンチトーストを作ろうと思います。

切ったパンの耳にウィンナーを挟んで食べました

 

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