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土曜ワイド工場
 
ティッシュボックスで山登り
 


ティッシュボックスを靴と一緒に並べると、それがもう靴でないことを否定できない。

 というのはいきなり言い過ぎですが、誰でも小さい頃、空になったティッシュボックスを履いてみた人は多いと思う。そこに理由はなくともただ楽しかった。空は蒼かった。いつしか大人になり履かなくなったが、いまになって思う、あれは本当に靴なんじゃないかって。

 というわけでティッシュボックスの靴としての実用性を検証してみたいと思います。

(text by 小柳健次郎



●街での基本性能とその問題点

 まず靴にとって大切なのは機能と見た目ですが、始めにおしゃれ度を判定してみたいと思う。最近のティッシュはデザインも良いし、とってもコンパクトだから絶対かっこいいだろう。



 やべえ超かっけぇ、おしゃれマジOK。

 ・・・すいません、見た目のことは言わずもがななので保留ということで次は履き心地です。


ボックスアンドザシティ

 

 いざ歩いてみると足と地面の間に厚紙一枚しかないので地面の感覚がダイレクトに伝わってくる。日本古来の足袋を思わせるその特徴、すごい。

 が、歩きにくい。まったくもって歩きにくい。写真を見ると分かるが、かかとがはみ出ちゃってる。自分の足の長さは26cmぐらいだが、それはどうやらティッシュの許容値を超えてるようで歩くたびにかかとが浮き上がってどうにもならない。

 仕方ないので土踏まずとティッシュボックスをガムテープでくっつけたら間抜けだけどずいぶん歩きやすくなった。やっぱり世界は等価交換が基本ですね。

 

振り向いて振り向かなくなる

 靴の見た目はそれほどの違和感あるわけではないと思いますが、どうしても歩き方が不自然になるので、それで人目を、限りなく白い人目を引いてしまいます。


あ、ティッシュ。
あ、カメラ。

 それにティッシュボックスが歩くたびにパコパコいうのでその音に反応して振り向く人もいる。人が履く靴としては欠点かも知れないけど、プープー鳴る子供靴の大人版と考えれば長所とも言い張れる。

 全体的にはちら見オンリーでした。

 

耐久性に難あり

 しかし機能性という面から考えると渋い顔をせざるを得ない。前述したけど歩きにくいから機動性に乏しい、数メートル歩くだけで嫌になる。


あっという間に履き古しに。

 それに歩くたびに左右のティッシュがぶつかるから壊れるしコケそうになる。そんなこんなでティッシュボックスと精神がクタクタになってしまいました。

 

なのに次は山登ります

でもひょっとしたらティッシュボックスは山仕様なのかもしれない。山ではきっとすごい力を発揮するんじゃないだろうか。やや思考が飛躍しすぎだが、そういうことで次は山登ります。


 

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