「思い出が走馬灯のようによみがえる」という有名な言い回しがある。
個人的には走馬灯がそもそもなんなのか知らないながらも、なんとなく言いたいことは伝わってくる感じがする。とめどなく巡る思い出たち。
イメージはわかった。では実際に走馬灯に思い出を描けば、具体的にもわかるのではないか。
たとえでしか聞いたことのなかった、「思い出が回る走馬灯」を作ってみました。
(小野法師丸)
思い出がよみがえることのたとえとして聞いてきた「走馬灯」。恥ずかしいことに、それがなんなのかわかったような顔をしてそんなたとえを聞いてきた。
改めて辞書を調べてみると、「それはつまり回り灯籠のことだよ」といった説明が。
ああ、回り灯篭ね。灯篭が回る、あれだよね。
今回はあれを作る。いろいろと作り方を調べ、構造を考えた上で必要な材料を書き出し、東急ハンズに赴いた。
あっさりとキット発見
そして、メモした材料を集めているところで、キットが見つかってしまった。
それなりに時間をかけて調べてきたのだが、すぐそこにあるキット。私が下したのは、手っ取り早く買ってしまうという大人の判断。夏休みの自由工作では先生からの評価が下がるところなのだろう。
さすがによく考えられて作られており、あっさりと仮完成。まずは何も絵を描かないで明かりを灯してみた。もうこれだけでちょっとしたおしゃれ間接照明だ。
回る仕組みもいたってシンプル。
電球の熱で発生した上昇気流により、上に取り付けられたファンが回る。昔は電球ではなく、ろうそくの炎だったのだろう。
これで走馬灯の本体は完成。これに柄を描いた透明板をセットすると、模様が回転することになる。まずはオーソドックスな走馬灯っぽい柄を描いてみよう。
予想よりもはっきり柄が映らないのだが、それもまた走馬灯の味わいだろうか。ゆっくりと回転する様子は、なんとも趣がある。動画でもご覧いただければと思う。
これはあくまでもベーシックな走馬灯。別にアサガオにこれと言った思い出はない。
小学生のときに育てた覚えはあるが、思い出というほどでもないだろう。この走馬灯に自分の思い出を散りばめ、思い出が実際に回る走馬灯を作ってみたい。