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ロマンの木曜日
 
山手線内回り外回り早さ比べ
速いのはどっちだ!

陸上競技やスピードスケート、モータースポーツなどのように、コースを周回してタイムを競う場合、コーナーの内側についたほうが、走る距離が短いので速いタイムが出せる。
ご存知の通り、東京を走る山手線は環状の線路を周回している。
山手線外回りは、常にコースのアウトを走り、内回りはインを走る。
ということは、いいライン取りの内回りの方が走行距離が短いので、いいタイムを出しているはずである。
と、僕は思うのだ。
皆さんはどう思いますか?

工藤 考浩


理屈で考えてみる

JR山手線は東京の都心をぐるりと回っている。
一周すると、34.5kmらしい。
この34.5kmという数字が、外回りの距離なのか内回りの距離なのかはわからないが、外回りだと仮定し、さらに山手線の線路が仮に完全な円だと仮定すると、その半径は
34.5km÷3.1415=10.982015km
となり、外回りと内回りの線路の幅の差を平均5mとして、
10.982015km−0.005km=10.977015km
10.977015km×3.1415=34.484293km
つまり、内回りの距離は外回りより
34.5km−34.484293km =0.015707km
と、約15.7m短いことになる。
生まれつき算数が苦手なので、自信を持っては言えないが、きっとこうである。

一周34.5kmの路線を約一時間で回る山手線の平均時速は34.5kmとなり、
34.5km÷60(分)÷60(秒)=0.00958333km
つまり、一秒に9.58m進むので、
15.7m÷9.58m/sec=1.6388309
となり、外回りより内回りの方が1.6388秒早く一周するということになる。

繰り返すが、僕は算数が苦手で苦手でたまらないので計算が間違っているかもしれないし、数字の誤差も山ほどあるし、そもそも山手線は完全な円じゃないし、これは実際に乗って確かめなければいけないと思うのだ。


山手線全図。新大久保からスタートしてみる

 

乗って確かめる

さて、実際に乗って外回りと内回りどちらが早いかを調べるためには、それぞれに乗って一周するのにかかる時間をストップウォッチで計測するという方法と、同じ駅から外回り内回りが同時に発車する電車に誰かもう一人と用意ドンで乗車してどっちが先につくか確かめるという方法がある。
そこで今回は、友人のLさんに助っ人をお願いし、二人同時にそれぞれの方向へ進む電車に乗って、早さ比べをしてみよう。


時刻表を見ながら可能性を探る


「いや、外回りの方が早いのでは」説

ところが、である。
助っ人をお願いしたLさんは、実験開始の集合場所である、新大久保駅に到着するなり、こんな意見を言った。
「電車はカーブを曲がる時減速しますよね。外回りと内回りじゃ、外回りの方がカーブの曲線半径が大きいから、より速いスピードでカーブを通過できるんじゃない?」
確かにそうだ。
アメリカなんかで行なわれている、楕円形のコースを超高速で周回するインディ500のような自動車レースを見ていると、レースカーは常に円の内側を走行しているのではなく、カーブでの減速を少なくするために、ところどころで外側のラインを走行している。

先に述べた、山手線の平均時速は34.5km/hだが、それはあくまでも平均で、走行箇所によってはかなりスピードが出ているはずである。
カーブの半径の影響も受けるかもしれない。

ますます結果がわからなくなった。
外回り内回り、どっちが早いのだろうか。


出発地点の新大久保駅。駅前はいろんな国の食物のいいにおいがする。

では、始めますか

 

同じホームから用意スタート

スタート地点を新大久保駅にした理由は、山手線外回り内回りがホームから出発している駅であるからだ。
それだと、スタートもゴールもわかりやすい。

駅の時刻表で同じ時間に出発する電車を確かめて、いよいよ実験開始である。
長年の東京都民の疑問を解決するために、我々は立ち上がったのだ。

友人Lさんが外回りに乗り、工藤が内回りに乗車して準備は整った。
はたして、新大久保に再び戻って来るのは、外回りが先なのか、内回りが先なのか!


外回りに乗った友人Lさんと
内回りに乗った工藤

プルプルプルー、用意スタート!

 

どのあたりですれ違うか

時刻表の上では同じ時刻に出発するはずだったが、僕の乗った内回りの方が、約3秒弱出発が遅かった。
たしかに、駅の時刻表には秒単位の表示はない。
一周後、再び新大久保に戻る際には、その3秒の差を引いて計算しよう。

ところで、このように同時に電車に乗り込むと、山手線では必ずどこかで一度すれ違うことになる。
どのあたりですれ違うのかも、非常に興味深いところである。
さらに、外回り内回りのどちらが早いかを実験途中に予測するにも参考になると思い、すれ違う場所も調べることにした。

山手線は一周に29駅ある。
新大久保から駅を外回りと内回りで追ってゆくと、それぞれ15番目の駅である、神田駅と東京駅の間ですれ違う計算になるが、駅と駅の間の距離はそれぞれ違うので、そううまくはゆかないだろう。

また山手線を円に見立てて、すぱっと半分にすると、だいたい新橋駅と有楽町駅の間くらいが、新大久保駅から半分の距離になりそうだ。
このあたりをすれ違いポイントと予測して、調査に挑んだ。


きっとこの辺ですれ違う

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