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ひらめきの月曜日
 
結局、芋は何で焼けばいいのか



どうでしょう、焼け具合

焼きあがった順に見ていくことにしよう。まずできあがったのは炊飯器。

1・炊飯器に芋を丸のまま入れる
2・底が隠れるぐらいの量の水を入れる
3・そのまま炊飯ボタン

という手順で、35分でできあがった。


エントリーナンバー4:炊飯器 焼き時間 35分

芋のようす

全体にしっとり、ねっとりしているが、ほろほろ崩れるような柔らかさはない。しっかりしている。
  レンジよりがぜんおいしいが、焼き芋の香ばしさは皆無。
総評 これは焼き芋ではなく「ふかし芋」ですな。そう思えば大変においしい。でも、しつこいが焼き芋ではない。
 

炊飯器は加熱、保温、そして蒸す機械なのだった。だが、米を炊く機械でこんなに美味しく芋が蒸かせるなんて。

炊飯器に続いて40分で焼けたのは、今回の本命、多くのレシピで推奨されていたオーブンだった。手順は以下の通り。

1・丸のまま庫内へ
2・余熱せずにいきなり230度設定で40分焼く

オーブンは細かく温度が設定できるため、温度と焼き時間も諸説あった。焼き時間に関しては芋の大小もあると思うので、基本的には竹串がすっと刺さるまで焼く、というスタンスでいいと思う。

で、これ、焼きあがりを見て思わず「おお」と声が上がった。皮が、特殊紙のメタルカラーのように輝いているのだ。


もうピッカピカ。中身はどうよ?!

エントリーナンバー2:オーブンレンジ 焼き時間 40分

芋のようす 



とにかく皮のかがやきが印象的。香ばしい、焼き芋らしい香りもする。二つにわると、「パカっ」ではなく「ぼこっ」と割れた。これぞ焼き芋という割れかただ。
  ぽくぽくしている! おいしいが、もう少し全体がしっとりねっとりしていてもいい(これは好みか)。
総評 かなりお店の焼き芋に近い。味うんぬんはさておき、見た目、香り、割れ方、皮のむけ方(すごい言い方だ)において焼き芋のそれであった。
 

つづいて魚焼きグリル。丸のまま焼くのではなく、ホイルにくるむという技っぽいレシピ。

1・ぬらした新聞で包み、その上をホイルでおおう
2・強火で焼く。10分ごとに少しづつ転がす

味はどうか。


エントリーナンバー6:魚焼きグリル 焼き時間 40分

芋のようす 



皮によれもなく、本当にちゃんと焼けているのだろうかというたたずまいだが、割ってみるとかなりしっとりしてじゅわっと焼けている。香ばしさもある。
  ねっとりしていてやわらかい。ぽくぽく感もあって、甘みも出ている。これはすごいぞ。
総評 今のところトップかという焼け具合だ。
 

魚のにおいは全くしなかった

一つ一つの焼き方でかなり味も香ばしさも皮の向け方まで違う。芋の百面相や。

さてお次、ブレーカーが落ちて後回しにしていたトースターは55分もかかってしまった。

1・ホイルにくるんで焼く
2・10分ぐらいごとに転がす


エントリーナンバー3:トースター 焼き時間 55分

芋のようす

やわらかさはそこそこ。もう少し焼けばいいのかもしれないけれど、55分というのは時間かかりすぎだろう。

  しっとりねっとりして甘みも強い。香ばしさがもうちょっと欲しいところか。
総評 トースターでここまでできるとは。もう少し細い芋だったら時間もかからずよいかもしれない。
 

土鍋がすごいぞ

最後までなかなか焼けなかったのは土鍋だった。

というのも、我が家のコンロに「空焚きセンサー」というのがあるらしく、鍋が熱々になると火が消えてしまうのだ。気づいては火をつけなおして続けた(空焚き対応の土鍋を使っています)。

1・土鍋にホイルを2重に敷く
2・一番ちいさな火で転がしながら焼く

じつは串は50分ぐらいで通ったのだが、あまりの見た目のよさに、なんとなく70分まで焼き続けてしまった。


だって、ほら、これ売ってるやつと一緒だよ!

エントリーナンバー5:土鍋 焼き時間 70分

芋のようす

とにかく香ばしい。焼き芋屋さんの芋は皮がぶあつくこげているが、まったくあれと一緒だ。割るとぼっこり割れた。

  栗の味がします! これぞ焼き芋という味。ねっとりはしていないが、まったく気にならない。
総評 時間がかかってもいいというときにぜひまたやろう。これはいい。
 

焼き芋TPO

いやー、食べた食べましたよ。もう口がかすかすだ。芋の写真をこうして並べると、息も喉もつまりますね。

それにしても、芋という物は、どんな方法でもそこそこは美味しく焼けるようだった。

それぞれの焼き方に違った味わいもある。深い。

今回感じたのは、ときと場合によって焼き分けたらいいのではないかということ。

すぐに食べたい場合は電子レンジ。
手間をかけずに焼く場合は炊飯器。
ぽっくりしたのが食べたい場合はオーブン。
ねっとりしたのが食べたい場合は魚焼きグリル。
台所のない場所で急遽作る場合はトースター(トースターは安いので買ってしまえばいいじゃない)。
時間をかけても焼き芋屋さんの味を味わいたい場合は土鍋。

私もこれでいつでもどこでも好きなタイプの焼き芋が食べられるぞ! と嬉しくて嬉しくて仕方が無い反面、今日は本当に食べ過ぎて、しばらく焼き芋はいいかな といううっかりした罠にはまってしまった次第です。

今はただ、しょっぱいものが食べたいです。


なにか口直しになる写真をと探したがいい写真がありませんでした。


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