デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示
アット・ニフティロゴ


ひらめきの月曜日
 
〜キムチの赤い誘惑〜キムチ6種食べ比べ

写真は近所のスーパーのキムチ売り場


自炊をあまりしないので、スーパーの食品売り場はわりと素通りである。

しかしたまに自炊をすることになってスーパーに寄るとふと、ある食品に目が留まる。

キムチだ。

それほど頻繁に食べるわけではないが、ふとした瞬間にキムチが無性に食べたくなる。一人暮らしだから、パックのキムチを買ってしまうときっとあとで困ってしまう。でも、有無を言わさず買わせてしまう何かがある。

前口上が長くなってしまったのですが、今回はキムチの食べ比べでごきげんを伺ってみたいと思います。

text by 梅田カズヒコ



新宿の『肉のハナマサ』

ネットで少し調べた結果、新大久保の肉のハナマサへ

せっかくなので「キムチならここにいけば全部揃う」お店に行こうかと思った。キムチ百貨店みたいなお店を探そうかと思った。しかし、本格派なキムチを売る意味での専門店はあっても、いろんなメーカーのキムチを取り扱う店はあまりなかった。

本格的なキムチの味の批評なんておこがましくてできない。僕にできるのはコンビニやファーストフードやスーパーなどで売ってる食品を買い集めるだけである。でも、ちょっとだけがんばって、比較的キムチの種類が多い大久保の『肉のハナマサ どっきり市場 新宿店』に行くことにした。


お店にあったキムチを全部買い込んできました。

キムチだけで3000円使いました。いやー、買った買った。

ちょっと順番を入れ替えてまずは図をご覧ください。

勝手な独断で今回購入した7つのキムチを深漬け(酸っぱい)か浅漬けか(甘い)、そして辛いか薄味かに分布させてみた。こうやって眺めているとキムチは非常に個性豊かな商品だということが分かる。ばらばらだ。

キムチって当たり外れの大きい商品だと思う。あのとき食べたキムチが美味かった! という経験はみんなあるのではないだろうか? 『あのとき食べたキムチ』に近づくために今回の記事が少しでも役立ってくれるとうれしい。

では、個別のレビューをご覧ください。

(※キムチは賞味期限までの時間で味が変わってくるので参考までに今回購入した商品が賞味期限より何日前の商品なのかを記載しました。なお、味見は開封直後に行っております。)

 

No.1 牛角キムチ 【辛甘】

【パッケージ】わりとよく見かける商品ですね。am/pmとかで
【現品】この色味が食欲を刺激します。

 

【総評】
はじめは野菜の甘みや旨みがあるが、食べやすいのでバクバク食べると後から刺すようなぴりっとした辛みが膨らんでくる。気づけばもう一口。付け出しとして出すのがちょうど良いのではないか。日本人好かれするキムチだろう。

【データ】
商品名:牛角キムチ
品名:はくさいキムチ(刻み)
販売会社:フードレーベル
賞味期限まで:23日前
原産国:国産
売り文句(抜粋):韓国伝統製法を尊重し、氷温で熟成。

 

No.2 和風キムチ 【薄甘】

【パッケージ】これも比較的メジャーな商品
【現品】どろっとした感じが食欲をそそります

 

【総評】
ほとんど辛みがない。キムチとして大丈夫なのか、と思わすほど薄い。しかし、タレが美味い。何が使われているのかは分からないが異様に美味い。原材料には『りんご酢』の文字が。お前か、うま味と甘みの正体は。辛いものが苦手な人、総じてキムチが苦手な人にもオススメしたい。『はじめてのキムチ』的一品。

【データ】
商品名:和風キムチ
品名:白菜キムチ(刻み)
販売会社:備後漬物
賞味期限まで:6日前
原産国:韓国
売り文句(抜粋):みずみずしい白菜を、伝承の味付けで。

 

No.3 匠仕込み 【薄甘】

【パッケージ】かなり自身ありげな感じ
【現品】上品な見た目です。

 

【総評】
上品。日本のたくあんにも通じるような懐かしさだ。“たくあん的な懐かしさ”言い換えればおばあちゃん家的優しさ、というものをどうやってキムチに似合うほかの言葉で言い表すべきか。キムチにピリッとしたものを求めている人にはちょっと優しすぎるかも。これが好きな人は本格インドカレーより蕎麦屋のカレーが好きなタイプの人だと思う。具沢山。

【データ】
商品名:匠仕込み
品名:塩漬け(刻み)
販売会社:オオツヤ
賞味期限まで:7日前
原産国:国産
売り文句(全文):本格派熟成キムチ

 

No.4 韓国直輸入TBA 【薄酸】

【パッケージ】かなりインパクトのあるパッケージ
【現品】これが本場のキムチです。

 

【総評】 封を開ける前から漂う韓国の香り。かなりにおいがきついので恋人と会う前等は控えたい。見た目は一番キムチっぽいキムチ。辛い、妙に汗が出てきた。舌がぴりぴりする。そしてTBAって何の略なのか。と思ってパッケージを観ていたら『テイビエ株式会社(TBA CORPORATION)』と書いてあった。テイビエ。

【データ】
商品名:韓国直輸入TBA
品名:白菜キムチ 販売会社:テイビエ(株)
賞味期限まで:31日前
原産国:韓国
売り文句(全文):本品は自然の発酵食品です

 

No.5 本格キムチ 【薄酸】

【パッケージ】いい感じ。梅田グッドデザイン賞をあげたいです
【現品】熟成という言葉がよく似合う

 

【総評】
酸っぱい。すごく酸っぱいのだが、これは何かの酸っぱさに似ている。あ、そうだ、梅の酸っぱさだ。梅のあの香ばしい酸っぱさだ。でも、当然だが材料には梅は含まれていない。ということは、キムチや梅など、野の恵みを発酵させた漬物に含まれる普遍的な香ばしい酸っぱさがあるということか。今、僕の心の中で梅干とキムチが繋がった。漬物の日韓友好。

【データ】
商品名:本格キムチ
品名:はくさいキムチ(刻み)
販売会社:中川食品(株)
賞味期限まで:5日前
原産国:国産
売り文句(全文):国内産白菜使用

 

No.6 韓国産はくさいキムチ 【薄辛】

【パッケージ】ハングル読めないので分かりません。でもうまそう
【現品】白菜まるごとのド迫力

 

【総評】
まずパッケージにやられる。ハングルしか書いていない。こいつはかなりパンチがありそうだと思いながら外に出す。白菜を刻んだものではなく、丸ごと漬けた代物だった。白菜がその形状のままキムチになるということは豚肉で言えば丸焼きの状態といえる。そのダイナミックさに圧倒。袋から取り出すのに一苦労。味はすごくフレッシュでした。フレッシュってすごく使い古された表現だと思うけど、みずみずしくて、ほんのり甘くて、舌にまとわり着くさわやかな辛さはフレッシュとしかいいようがないんだもん。これが本場のキムチなのか。丸ごとがぶりといってる。贅沢な食べ方ができるキムチ。

【データ】
商品名:韓国産はくさいキムチ
品名:韓国産はくさいキムチ
販売会社:(株)韓国広場
賞味期限まで:27日前
原産国:韓国
売り文句:ハングルで読解できず

 

番外編

いわゆる白菜のキムチでなかったのではずしたが、チョンガクキムチというものを買った。大根を漬けたものなんですが、これがまたうまいんです。葉っぱの部分がちょこんと出ているのが愛らしい。

まるごと白菜キムチを豪快にいただく。美味い。

キムチ選びの傾向と対策

前半でも書いたが、キムチは賞味期限までの日数や、封を開けてからの経過で味が大きく変わる。個人的には酸っぱくなる前の、やや甘く、だけど辛いものがすきなのだが、そういう人にはこの中だと『牛角キムチ』の新しめのものをオススメしたい。

前半の図を参考にしていただいて、1.【甘辛】2.【甘薄】3.【酸辛】4.【酸薄】の大きく4つに分類できるので、キムチを買うとき、試食するときにこのことを頭にいれておくと良いかもしれません。

ちなみにこの実験は夜中の職場で行ったんですが、試食中はものすごい匂いを発しておりました。最後に入念に換気を行ったので翌朝は匂いは消えて職場の人にはばれなかったのですが、今この原稿を誰かに見られることで偉い人に怒られないかとドキドキしております。先に謝っておきます、ほんとにすみません。


 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation