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はっけんの水曜日
 
現代っ子はサンタクロースを信じているのか

サンタ。

今の子供たちはサンタクロースを信じているのだろうか。昔の子供代表として僕の話をすると、たしか小学校低学年くらいまでは信じていたような気がする。しかしその当時もトナカイさんの引くそりに乗ってやって来る、という説には懐疑的だった。サンタさんはいるにはいるが、そういう職業の人たちが手分けをしてクリスマスの夜にプレゼントを配っているのでは、と思っていたのだ。今思えば考えすぎだ。

この情報の氾濫する現代、はたして子供たちはサンタさんを信じているのだろうか。今回たまたま知り合いのサンタが人手不足だというので代役を務めることになった(※)。現代っ子の反応を見てみようと思う。

※夢を壊さないよう、一部言い回しにフィクションを取り入れております。

安藤 昌教



先生が倉庫から出してきてくれた。

会場は保育園です

今回の舞台は保育園のクリスマス会だ。毎年やってくるはずのサンタさんが今年は忙しくて都合がつかなかったらしい。そこで僕にその役がまわってきた。

園へ着くと早速先生から変身セットを渡された。なんだか最近毎年のようにサンタさんになっているような気がする。


教室には子供たちが描いた絵が飾られていた。その中に将来の夢が書き込まれている。プリキュアやマジレンジャーなど、テレビのヒーローになりたいという意見が多かった。やはり子供たちは今も昔も変わらずに純粋なのだ。サンタさんのことだって信じているに違いないぞ。そうやって安心していた矢先、「4才になりたい」という意見を見つけてしまった。超現実的だ、もう3才が嫌になったのだろうか。小さなことで自信が揺らぐ。

好きだよね、おにぎり。
子供の間ではとにかくおにぎりが人気だった。
ヒーローは孤独だ。
しかしいまさら引き返すことはできない。会場では子供たちが僕を(正確にはサンタさんを)待っているのだ。そうだ、僕は子供たちの夢を背負っているのだ。無理やりにテンションを上げつつ子供のいない教室で黙々と準備を進めた。
眉毛は綿で。

とはいったものの僕は本職のサンタではないので、特徴のある白髭や大きな眉毛等はすべてフェイクだ。念には念を入れてテープを隠すようにしたのでそう簡単にはばれないと思うのだが。

 

食べちゃうぞ。

大丈夫だろうか

完成した。腹には毛布を入れて貫禄をプラスしている。現場では我ながらいい出来だと思っていたのだけれど、写真で見ると意外と悪夢っぽい。夜うろついていたら職務質問を受けそうだ。メルヘンとは程遠い感じがする。大丈夫だろうか。

そろそろウォーミングアップを。

果たして子供たちは僕をサンタさんとして認めてくれるだろうか。せめて信じている子供たちの夢を壊さなけりゃいいのだが。

落ち着かない。

出番を前に不安ばかりが募る。本物のサンタクロースもクリスマスを控えたこの時期は不安な気持ちになるんじゃないか。街では私はヒーローだ、しかしイメージだけが先行していやしないか。本当にこんな私でいいんだろうか。できれば静かに暮らしていたかった。

白髪も増える。


 

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