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ロマンの木曜日
 
昭和建築を左官した
あっという間の左官屋さん体験でした


友人のライター神田ぱんが、荒川区の町屋に家を買いました。 正しくはご主人マクラさんが買いました。 神田ぱんは連帯保証人なだけなのに買った気になっています。しかもなぜかメイド立ち飲みで署名捺印したそうです。まあいいでしょう。

そんなことより昭和39年に建てられた元下宿屋がマイホームになるとのこと。ずるい。

玄関の壁を漆喰にしたいらしいのですが、すでにリフォーム代が大きく予算オーバー。
「素人でも(タナクリームなら)塗れますよ」
とプロのご助言を受け、ズブのド素人ことワタクシも、あこがれの左官屋さんになってきました。

(text by 土屋 遊



リフォーム真っ最中探訪

たしか数年前は「持ち家なんかいらん」と言っていた神田ぱんさん。
つい最近、長女に「独立する」と宣言されて寂しくなり、気を紛らわすためにマイホーム購入を決意したとのこと。確かに気は紛れたそうですが、紛れすぎて長女の引越し日を忘れあわてたそうです。このような状態を、たぶん専門用語で「逃避」というはずです。

住みなれた土地を離れることにやや抵抗した娘たちの反対を押し切り、愛する中央線沿線からはなれ、住宅ローンに手を染め、ダンボール170コ分の荷物とともに

「あばよ小市民な町・三鷹!」

と言い切らせてしまうほど魅力的な下町の物件とはいったいどんなものか、まずはリフォーム真っ最中探訪といきましょう。そして、400万オーバーの予算の正体を突きとめてみせます。


42年間磨き抜かれた廊下
ああっ!リフォームというか解体?

 

貧乏「な感じ」の家をめざしたリフォーム

一目惚れしたその物件を改築リフォームするにあたり、神田ぱんが思い描いたイメージは「昭和っぽく貧乏な感じの家」だそうです。「昭和っぽく貧乏な家」ではなく、「貧乏な感じ」といい張っていました。

「感じ」と言いつつもテーマに貧乏を掲げたリフォームなど、おそらく世界初ではないでしょうか。

さて思い通りの「な感じ」に仕上がってますかどうか。


売主の老夫婦が住んでいたままの外観。
右の扉から二階の下宿部屋へ直通できました。

リフォームや解体を超越して「壊してる?」ような手応えが……

わー!昭和っ!でも貧乏っぽくはないな


そこはたしかに昭和でした

このべんがら格子の玄関戸の上には、まんまるの外灯がつき、戸をあけると暖簾をくぐってアンティークな帽子かけとバカでかい本棚、そしてあるじのマクラさんご自慢である造りつけの立ち飲みカウンターが出迎えてくれる予定です。 他人の家とはいえワクワクします。これを「昭和」と言わずしてなんといいましょうか。

出入り自由だという立ち飲みカウンターに関しては、「あんた、ここで商売しちゃ違法だよ」という神田ぱんの言葉に、「ただなら誰も文句言わねえだろう、ガッハッハ」と太っ腹な返事をマクラさんが返しています。会話までも昭和にワープ……。

それにしても、買物のなかで一番高かったという玄関戸といい、立ち飲みカウンターといい、どうやら貧乏っぽい家は以外と金がかかりそうです。


居間から見た玄関。右にカウンター。左に階段。
やわらかな光が射し込むいい空間です。

さて私は明日、このワクワクの広い玄関(兼立ち飲みバー)を塗りたくるわけです。
コーフンするなあ……。


 

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