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ロマンの木曜日
 
ジェネリック食品を調査する
素敵なジェネリック食品たち


ジェネリック食品というのをみなさんはご存知だろうか?
おそらくあまりなじみがない言葉だと思う。
なぜならそれは、きのう僕が思いついた言葉だからだ。
最近、特許の切れた医薬品と同じ成分で価格の安い後発医薬品のことを「ジェネリック医薬品」と呼ぶが、それにならって、スーパーなどに並んでいる、ベストセラーの商品をを模した各スーパーのプライベートブランドの食品を「ジェネリック食品」としてスポットを当て、食べ比べてみた。

工藤 考浩



・ジェネリックヤクルト


外装はオリジナルをあまり意識していない
ボトル形状は明らかにパクリ

 

形から入るジェネリック

この「乳酸菌のめぐみ」はダイエーのプライベートブランド「セービング」の商品だ。
乳酸菌飲料の超スタンダード、「ヤクルト」を模して作っていると思われる。
ボトルの形状からしてヤクルトの「誰にでも親しめる、飽きのこない形をイメージし、特に容器の“くぼみ”は、子供や老人にも持ちやすく、また何口かに分けて味を楽しめるようデザインした(ヤクルト本社ホームページより)」というこだわりをうまく再現するのに成功している。
味の方は、オリジナルのヤクルトの方がコクがあり、ジェネリックヤクルトは酸味に独特の後味があり、必ずしもオリジナルを忠実に再現しているとはいい切れないが、価格差を考えると当然か。


ヤクルト:36.6円(1本単価)
乳酸菌のめぐみ: 14.8円(同上)

ジェネリック度:★★★
(オリジナルをどの程度再現できているかを★の数で評価。★★★★★(5つ)が最高)



・ジェネリックわかめスープ


パッケージの近似性は低い
わかめの量に圧倒的な差

 

ぴったりサイズのジェネリック

次に紹介するのはコープブランドのジェネリックわかめスープである。
オリジナルである理研ビタミン株式会社製のわかめスープがお湯200mlで戻すのに対し、ジェネリックは150mlのお湯で戻すように指示されている。
50mlの量の差は、実際の食事の際には大きく、理研製品の場合は食卓の「もう一品」として十分に通用するが、ジェネリックは純粋に口直しのスープとしてとらえるべきであろう。
このあたり、理研のこだわった「食べるスープ」という商品ジャンルを受け入れるか否かで評価が分かれるところだろう。
味に関しては、オリジナルの理研製品の風味が優れており、こちらに軍配が上がる。わかめの量、質ともにオリジナルが良い。


理研わかめスープ:50.67円(1食分)
コープわかめスープ:19.8円(同上)

ジェネリック度:★★★★★



・ジェネリックカップヌードル


上ブタが正面を向いていないのもコスト削減の影響か?
あきらかに具が少ない
右のジェネリックの方が具が小さい

 

名前がすごいCOOP NOODLE

続いては、カップヌードルのジェネリック、コープヌードル。びっくりしちゃうネーミングである。
ちょっとやり過ぎじゃないかと、こっちが心配になるくらいだが、このコープヌードルの製造元もなんと日清食品なのだ。
懐深いぞ、日清食品。
さて肝心の中身だが、ジェネリックの方が具の量も大きさも一回り格下だ。
比べてみるとあからさまにコストダウンしている感じがよくわかる。
友達と二人並んで食べていたら、卑屈な気分になるんじゃないだろうか。
「お前のカップヌードル具が少ねえな!」といじめの原因にもなりかねない。
が、よく考えるとカップヌードルを食べる時には、それほど具の量を求めているわけでもないので、実際はこれでいいんじゃないか、とも思う。
味は同じ会社が造っているだけあって、とてもよく似ている。


日清カップヌードル:128円
コープヌードル:98円

ジェネリック度:★★★★


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