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ロマンの木曜日
 
韓国ドラマの字幕が変

深夜、家に帰って偶然見た韓国のドラマが面白かった。「宮(クン)〜Love in Palace」という韓国で大ヒットしたテレビドラマらしい。話の前後が気になったのでDVDを探したら、日本版の発売は2月だという。待ちきれないので更に探したら発売前ではあるが、ちゃんと日本語字幕の入ったDVDが手に入る事を知った。しかもかなり安い。早速注文して、届いたものを見たら驚いた。字幕が変なのだ。何となく言いたい事は分かるのだが色々間違っていて感情移入が出来ず、見ていてイライラしてしまう。
今回はそんな字幕の一部をご紹介します。一緒にイライラして下さい。


(text by 住 正徳



「宮(クン)〜Love in Palace」は、もしも現代の韓国に王室が残っていたら、という設定の上に展開するラブストーリーで、韓国で高視聴率を記録した人気ドラマである。日本のドラマで言えば「花より男子」に近い、と韓国ドラマ通の友人が言っていた。僕は「花より男子」を見た事がないので分からないのだが、「花より男子」は日本の皇室が舞台なのかその友人に尋ねたら、そうじゃなくてシンデレラストーリー的な展開が似ているのだそうだ。


届いたDVD BOX

DVD BOXは9枚組で全24話収録されている。全編に渡って日本語字幕が変なのだが、特に気になった部分を抜粋してみた。


VTR回転!

微妙に変

まずは変な字幕の初級編である。


「帰るの時間」→「帰る時間」 「さきのは」→「さっきのは」
「こらから君たち」→「これから君たち」 「ばが」→「ばか」
「我々」→「私たち(恋人同士なので)」 「自我紹介」→「自己紹介」
「最高菜年輩者だ」→添削不可能 「なちゃって」→「なっちゃって」

助詞の使い方が間違っていたり、微妙に一文字間違っていたり、小さい「つ」が抜けていたりしている。だが、これくらいの間違いであれば、ストーリー展開の邪魔になるほどではないだろう。ちょっとしたボタンの掛け違えである。見過ごしても構わない。

しかし、変な字幕はこのレベルにとどまらないのだ。
次は直訳し過ぎて意味が分からない字幕である。

直訳し過ぎて意味不明


「すこし どちらでもいいです」 「ただ風邪を引く患者を関心をあたえるだけだ」
「もし 車のために 安心してください」 「われわれ 今日 一緒に暮らしましょう」

ドラマを通して見ていると、前後の話の流れからなんとなくは伝わるのだが、こうしてその場面だけを抜き出すと全く意味が分からない。「もし、車のために、安心してください」と言われても、ちっとも安心出来ないのだ。

次は翻訳を途中であきらめたパターンをご覧いただこう。

訳し切れてない


「??君 どう?」 王子さまから時間を聞かれた世話役の台詞

基本的に人の名前は「?」で代用されている。「??君」と言われても、誰の事を指しているのかさっぱり分からない。

また、時間に関しても多分4時27分なのかなあ、と察するしかない。


「瓶木?があるのところも言ったでしょ」

「瓶木」という訳でいいのだろうか?
そんな翻訳者の自信のなさがそのまま表れている字幕である。聞かれても困る。

語尾が変

次は語尾がおかしな事になっている字幕である。


「じゃ」 「じゃ」

突然語尾に「じゃ」が付いてしまった。「ありえないじゃ」と言う女の子に対して、「何もしてあげなかったじゃ」と男子。現代劇なのに急に昔話のようになっている。


「いったのかよ」 「言えよ」

突然女の子が命令口調になるパターンである。


「ないんの?」

「ん」は余計だった。

 

続いては文字化けみたいな字幕である。

文字化け?


「そんなにはニックさせる」 「みhなのきもちをみだす」

ニックさせる? ニックという登場人物はいないはずなので、何かの変換ミスと思われる。ニックの前にある「は」と合わせ「ハニック」としたかったのかもしれない。ハニックではまだ意味不明なのでハニックに近い言葉、そう「パニック」だ。
つまり…、
「そんなにパニックさせる」が正解なのではないだろうか? 

しかし、たとえそれが正解だとしても、意味不明な事に変わりはない。

「みhなの」は「みんな」のタイプミスだと思われる。hキーとnキーは近いのであり得ない話ではない。



漢字だらけだ。しかも「?」が4つも入っている。
分析不可能である。

 

最後に、登場人物の立場がおかしな事になっている字幕を紹介する。

立場が変

冒頭でも説明したように、このドラマは架空の王室が舞台になっている。なので、偉い人たちが沢山出て来るのだ。そんな偉い人に対してそんな言葉遣いでいいのか? という字幕もちょくちょく登場する。


「献上しよう」

他国の王子さまに笛の演奏を聞かせる時の台詞である。「献上しよう」と偉そうに言っちゃってる。


「そんなきびしくないんだ」

世話役の女性が王妃に向かって「きびしくないんだ」と突然ため口。佐野元春のような口調になってしまった。


「水をのむか?」 「どのぐらいがかかりますか?」

同じく、世話役が王子さまに向かって「水をのむか?」とため口。「水」という字も間違っているが、この際それは大きな問題ではない。ため口をきかれた王子さまが、世話役に対して「どのぐらいがかりますか?」と敬語で返しているのも興味深い。「どのぐらいがかかりますか?」と「が」が余計な事など全く気にかからない。


「SPAを準備してください」 「なにをいっているか?」

最後まで敬語を使っている王子さまに対し、世話役の男性は「なにをいっているか?」と強気の姿勢を崩さない。



翻訳って大事ですね

いかがでしたか?
この字幕では高視聴率を取れそうにありません。改めて翻訳の大切さを痛感いたしました。熱演している俳優陣がかわいそうです。

でも、全24話、ずっとこんな感じなのじゃ。すこし われわれの イライラわかれ。
と、しばらく見ていると日本語がおかしくなってしまうんのだ。

結構な長台詞なのに一切字幕が出てこない。そんな翻訳放棄の場面も。

 
 
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