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ロマンの木曜日
 
平田食事センターに行ってきた

では、いただきます

平田食事センターのメインである食事に、4ページ目にしてようやくたどり着いた。
長い道のりだった。
目の前に並んだ(レンジでチンしたので)アツアツのトンカツとオムレツのお味はいかほどのものであろうか。


絵に描いたようなオムレツ

大きめサイズのトンカツが

あら、つながってるよ。あらららら

 

つながったトンカツもまたよし

食べようと思って箸を伸ばしたトンカツが、見事なまでに全部つながっていた。
普通の店ならむかっとしてしまうところだが、この店にはそうならない魔力がある。
まるでお婆ちゃんの家にきてごはんを食べているみたいな感じなのだ。
お婆ちゃんが心をこめて作ってくれたトンカツがつながっていたって気にならないではないか。
そんな雰囲気が平田食事センターにはあるのだ。
そういう意味では、つながったとんかつを提供するというのは、心憎い演出である。

気を取り直して、いただきます。


あれ…?

うまいぞ

 

ちょっとうまい

作り置きのトンカツをチンして温めなおしたものが、普通に考えるとおいしいわけがない(しかも250円だし)。
けれど、不思議とおいしいのである。
トンカツ専門店の味はしないけど、先ほど書いたように、お婆ちゃんちのトンカツの味がするのだ。
オムレツも、何とも言えない懐かしい味で、おでんに至ってはかなりのおいしさで、上品ではないけれど、とっても幸せを感じる味である。
どうしよう、ごはんとみそ汁できちんと食事をしたくなってしまった。


僕はちゃんとごはんを。みそ汁が激ウマ

玉置さんはラーメンを。ラーメンもうまい。評判なのがうなずける

 

玉置さんも興奮

平田食事センターのグルーヴ感にのまれてしまってすっかり忘れていたが、デイリーポータルZライターの玉置さんにカメラマンとして同行していただいていたのだ。
玉置さんも平田食事センターの魔力にとりつかれてしまっていてすっかり興奮気味だ。
頼みもしない写真をパシャパシャ撮っている。
思わず追加してしまったごはんとみそ汁とさばの塩焼きもおいしい。
なかなかあなどれないぞ、平田食事センター。


店の奥はゲーセンになっている。この無茶苦茶さにも、もう慣れちゃった

 

いろんな意味でおなかいっぱい

食事が済んだところで、店の奥のゲームセンターをのぞいてみた。
ゲーセンも問答無用の自己主張をしていて、僕と玉置さんはただへらへらと笑いながら写真を撮影していた。
設置されているUFOキャッチャーの景品も個性的で、この店の不思議さを加速させている。

どこもかしこも、本当にどうしようもなくいとおしいなあ、平田食事センターは。


いかがわしいとしか表現の仕様がないUFOキャッチャー

つっこむのも嫌になるくらいのスキの多さよ

平田食事センターのすごいところ

たしかに、こういった業態のドライブインはたくさんあるだろう。
けれども、その中でも平田食事センターは、群を抜いて面白い店だ。
面白くて変な店だが、ただそれだけではない。
平田食事センターの本当の魅力は、お店の経営者及び従業員の方々が、真剣に客をもてなそうとしているところにあると思う。
その真剣さが、普通とは違うベクトルで突進しているに過ぎないのである。
そして、普通じゃない方向に進んでいながらも、ちゃんと客の心をとらえているところが、面白くて魅力的なのだ。
単に奇をてらっただけの店なら、こんなに暖かみを感じることはできない。
僕は必ずもう一度行こうと思っている。
平田食事センターの所在地は、実は岡山県なのだが、もう一度行きたい。
ごはん食べに行くにはものすごく遠いけど、行きたい。
これを読んで興味を持たれた読者の方には、ぜひ足を運んでみることをお進めしたい。
平田食事センターの魅力は、とてもじゃないけど僕には伝え切れないので。
へええ、こんなお店があるんだ!って、きっと一生の思い出になると思うよ。

平田食事センター本店 (国道2号線下り)
岡山県岡山市箕島2818
https://hirasyoku.com/
※音が出ます。それも含めて平田食事センターの魅力の一端を味わえる素敵なサイトです。

道路のすぐ向かいに支店をひらいちゃうような、そういうところがたまらなく好きだ。

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