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ひらめきの月曜日
 
公園スキーライフ
今年は雪が少ないです。


札幌に住んで十年以上たちますが、私はスキーもスノーボードもやりません。
引っ越して1年目に少しスキーをやっただけで、止めてしまいました。
ウィンタースポーツ愛好家の方からは
「せっかく札幌に住んでいるのに、もったいない!」
と言われつづけております。
確かに市内にスキー場がたくさんあるなんて、恵まれた環境だとは思うのですが、重い荷物を持って寒い中出かけていくのがおっくうなのです。

友人のスノーボーダーいわく、
「最初のころ、練習は近所の公園でしてたよ!」
とのこと。
近所の公園か…。それなら行ってみようかな?

というわけで、本当に公園でスキーが楽しめるのか、皆さんの様子をうかがいに、良さそうな公園をめぐり歩いてみました。

(text by 加藤 和美



■確かに雪遊びはしやすい環境

札幌では、住宅地にある小さな公園でも、真ん中が丘になっていることが多く、冬になると子供がソリ遊びを楽しんでいる姿をよく見る。

まあ、このように公園でソリ遊びするのはよくある光景なのだが、スキーなんて本格装備で遊ぶ人がいるのだろうか。


このように、公園の真ん中に雪がある。
この公園の場合、雪がない時はすべり台。
こちらの公園にも丘。あちこちの公園に丘があるので、引っ越して来た時はおどろいた。

 

■まずはウワサの公園へ

前述のスノーボーダーの友人が、かつて練習していたという公園を聞き出してビックリ。
うちの近所にある、月寒(つきさむ)公園で練習していたという。

こちらの公園は広くて球場や池もあり、確かに遊びやすい場所ではある。
私も春夏には散歩に来る。
そういえば冬に来たことはなかった。

私が行かない冬のあいだ、月寒公園では何がおこなわれているのだろうか…(おおげさ)


こちらが月寒公園。薄暗いがまだ午後3時半。
人影が見える。近づいてみよう。
いきなり出くわした親子。明らかにスキー装着。
こちらも親子でスキーの練習中。
ソリ遊び、スキーなど、家族連れがそれぞれ好きな雪遊びをしていた。広いのでかなり自由に遊べる。
ナイター用の照明が見える。
じつは夏場は野球場。

 

■見ていたらうらやましくなってきた

モコモコに着込んだ子供たちは、真っ白な雪の上をゴロゴロ転がって、キャッキャと笑い転げて、かなり楽しそうだ。

正直、うらやましい。
スキーセットを処分してしまったのでスキーはできないが、こんな私でもできる雪遊びがあるはずだ。

 

それは、ソリ。
「ソリ引くビジネス人間」で購入したソリを手に、以前から目をつけていた近所の公園に向かった。


まさかコイツに、自分が乗る日が来るとは…。

 

周りの家族連れはみんなスキーウェア。
コートにジーパン姿でソリを持つ私は浮いている。
向かって左のエリアは子供たちが激しくソリ遊びをしているので、空いている右側でコッソリ遊ぶことに。

■10年越しの夢!?

その近所の公園とは、平岸高台公園。

北海道ローカル番組「水曜どうでしょう」のロケ地としても有名な公園で、ごく普通の公園ながら、道外からの観光客も来るという。

この公園、ごらんの通り公園全体が急な傾斜になっている。
あたり一体が坂になっているためだが、以前、友人がこの近くに住んでおり、自転車通勤をしていた友人いわく「毎日が心臓破り」だそうだ。

私も友人宅に向かう際、いつも「この坂キツイなー」と思いながら、この公園の横を歩いていた。

そんな風に、この公園を横目に坂を登ることが多かったので、実は10年以上前から、
「いっぺん、この公園を、上から下まですべってやりたい」
と思っていたのだ。

まあ、そう思っていただけで、実際にやる気はなかった。
ソリも持っていなかったし。

ソリを買った今、10年越しの夢をかなえよう!

ソリを持って坂の上に向かう。
雪がやわらかくて歩くのがツライ。
何度も転んで、雪まみれになりながら登る。
何かの修行みたいだ。

 

一番高いポイントから、ソリに乗ってスタート!
写真だとなだらかに見えるが、上の方はけっこうな斜度なのだ。
ソリに乗るのは十数年ぶり。
子供の頃より重いので加速が速い。
また、大人の場合ソリから手足がハミ出るので、バランスをとるのが難しい気がする。

誰かが作ったジャンプ台(雪を固めてある)を避けきれず、空中に舞う。
その瞬間の恐怖たるや。
着地の瞬間、腰に鈍い痛みが走り、「ウッ」と低い悲鳴をあげた。

ジャンプを経て、自重で加速が強まったところで、子供をソリに乗せて歩いているお父さんと遭遇。
あわてて体をひねり、ぶつからないように避ける。

 

ぶつかるのは避けたが、バランスを崩して、写真のようなよくわからないポーズのまま、「こわーこわー!」と叫びながらすべり下りる。
冷静に見ると何なんだこのポーズ。
公園に居合わせた子供に見られていたのも納得。

 

しばし放心。
想像以上のスピードと、ソリの揺れが怖かった……。
川を下るサカナのように、平気な顔して高速でソリ遊びを子供って、実はすごい。

 

もちろん私も、子供のころはソリ遊びが大好きだった。
しかし大人になって乗ってみると、高速ですべり下りるソリに揺られながら、頭のすみっこで
「ここで転んて、打ち所が悪いと、骨が折れるな。
昔ほど反射神経良くないし、骨ももろくなってそうだし。
骨折したら治るの何ヶ月かかる?
仕事もあるのになー」
などといらないことばかり考えてしまい、恐怖心が倍増するのだ。

知恵がつくということは、臆病になることなのか。

 

 

とまあ、ひとしきり怖がったわけが、その後撮影のために何回かすべるうちにだいぶ慣れて、子供のころのように楽しく感じられるようになってきた。

最初はソリに手足を収めるように乗っていたが、そっちの方がバランスをとるのが難しい。
何度か乗ってみた結果、「大人がソリに乗る場合、ソリから足を放り出して乗った方がバランスがとりやすい」ということがわかった。
知っていてもあまり使えない情報だ。


同行者のすべりっぷりが良かったので、動画でどうぞ。音が出ます。
しかし、冷静に見ると「いい大人が…」感は否めない。

すべり下りるソリから撮影。音が出ます。

坂の上から見るとこんな感じ。

予想以上の楽しさに、私も同行者も夢中になってソリ遊びをしてしまった。

天気のよい日曜の昼下がり、こんなに広々と遊べるなんて。
レジャー施設でもない、住宅地にある公園なのに、この遊びやすさはどうだ。

 

十数年ぶりの雪遊びにテンションが上がった我々は、さらに遊べる公園を求めて次の場所へ向かった。

 

■雪遊びスポットを求めて

雪遊びに目覚めた我々は、札幌市東区にある某公園へ向かった。
広大な面積をほこる立派な公園なので、おそらく多くの人が雪遊びに来ているのではないかと。

まずは、公園の駐車場から…。


おもむろに、車からスキー板が。
あら、こちらも。
駐車場をスキーで移動中。

駐車場だけ見ても、公園というよりスキー場のようだ。
明らかに「ウィンタースポーツに類するレジャー」をするために、人々が集まっている。

そして、駐車場から一歩踏み出してみたら…。


まわりは歩くスキーの人ばかり。
かなり本気。子供もがんばれー。

写真を見ておわかりのように、歩くスキーの人が大勢いた。
私も歩くスキーは過去に1回やったことがあるが、ふわふわの深雪の上でも、スイスイ歩けて、広い雪原を歩くととても気持ちがいい。

そうか、楽しむなら、すべるスキーだけでなく、歩くスキーも良いかもしれない。

そしてこの公園で、さらにレベルの高い雪遊びをしている人々を見た。


何かを作っているような…。雪像じゃないよね?
足元の雪をノコギリで切って。
ブロック状に切り出した雪を「おりゃ〜!」と運んで。
イグルー製作中だった。

みんなでイグルー(氷の簡易住居)を作っていた。
雪遊びの中でも、いきなりハイレベルなものを目撃してしまった。
小さな子供でも、ちゃんとノコギリを持って、氷を切り出しているのがエライ。

イグルーが完成したあかつきには、中できりたんぽを食べたり、お酒を飲んだりするのだろうか。

それはかまくらか。 

 

スキー、ソリ遊びに最適な坂あり。
さすが、子供でもスキーがうまい。
少なくとも私よりはずっとうまい。

■おおはしゃぎだ

大勢が雪遊びをしているエリアを発見、混ざる。
もうみんな自由な感じで遊んでいるのがたまらない。
遊びつかれた人が、雪の上をゴロゴロしていたりと、「雪上」というよりは「芝生の上」のような皆さんのくつろぎよう。

 

この日の天候は、吹雪と晴れが交互にやってくる不安定な天候だった。
おかげでまわりにはフカフカの新雪が積もっている。
私もテンションが上がって「うわー」と叫びながら新雪(ヒザよりもっと深い)につっこんで行ったり、転げまわったりと、何をするわけでもなく、楽しい。

「何テンション上がってんだ」と思われるかもしれないが、私以外の大人…家族連れのお父さんお母さんも、みんなこれくらいのテンションでキャアキャア言っていた。

こちらの公園では、子供の方がギブアップした後、親がソリ遊びをしているのを多く見かけた。

雪の上では、みんなが童心にかえるのだ。たぶん。


私のすべりっぷりをどうぞ。音が出ます。
いい大人が本気ですべっている。
おもしれ〜!!
いや、ホント、大人もやるべし。

■いい大人がおおしゃぎ

寒いのが大嫌いな私ですが、今回の「雪にまみれておおはしゃぎする」というのは、正直自分でも不思議な体験でした。
もちろん私も子供の頃は、雪にまみれて大騒ぎしていましたが、この年になって?自分だけ?と不安に思ったものの、周りを見れば、お父さんお母さんもおおはしゃぎ。
なーんだ、やっぱり雪の上ではみんな童心にかえるんだなあ〜、と安心して、ソリを走らせておりました。

「雪遊びはなんかめんどくさい」
というイメージがありましたが、札幌だと近所でもこれだけ遊べるのだなあと新発見。
冬季は完全にインドア人間として暮らしていましたが、なんだかもったいないと自分でも思い始めたのでした。

ふぶいてきたので、そのあたりをゴロゴロしてから帰りました。

 
 
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