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ひらめきの月曜日
 
肉まんが高級になってゆく登山

熊よけに大きな声でしゃべりながら歩く


熊が出たんだって

登山の前に驚いたことが一つあった。駅で熊よけの鈴が売っていたのだ。出たんだそうである。熊さまが。実家にいた妹によると、自宅のかなり近所の谷に出たそうだ。

最初気軽に1人で登るつもりだった(肉まんを独り占めにするというもくろみもあった)が、恐ろしくなってやむなく家で暇そうにしていたその妹に同行願うことにした。

「熊は、遭遇してどうするといういうよりもまず遭遇しないようにすること」妹は言う。

ここに人がいますよ、という信号を常に熊に送っておくとよいらしい。鈴を鳴らしたり、大きな声でしゃべったりなど。冬場だし冬眠しているのではと聞くと、妹は突然精悍な顔つきになって「暖冬だから、分からないね」といった。

家族内でもお調子者の三女だが、熊への警戒心は人一倍強いようだ。

あれこれしゃべりながら進むうち、、高度計が次の肉まんポイント216mを示していた。試食タイムだ。


標高216mの肉まん 中村屋「特撰上肉饅頭」(マウスオンで断面出ます)
 150円(税込み158円) 107グラム

さきほどの「肉まん」から値段60円、重量は3gアップ。量はそれほどでないので質の面で違いがありそうだ。

食べてみると、肉にゴロゴロ感が出た。他の具も全体的に一回り大きくなったか。

独自のあの味つけはそのままである。


うまい

「特撰肉饅」と「特撰上肉饅」

初めて食べるワンランク上の肉まん。具の感じがだいぶ違うようだ。

実は、中村屋には「肉まん」とこの「特撰上肉饅」の間に「特撰肉饅」というクラスがある。値段は100円。この饅頭も当然入手するつもりだったのだが、なかなか売っていないのだ。

中村屋さんに尋ねたところ、特定のショップでしか通常は扱っていないとのこと。デパ地下のブース店などにはなく、路面店などの店舗にあるらしい(でも新宿の本店には、ない)。低価格ながら、レアなのである。

標高216m地点ではこの「特撰肉饅」にも思いをはせながらの試食となった。

さてさて、山道は続く。高度計を見ながら、「あと何メートルで次の肉まんだよ」、と妹に声をかけながら歩いた。

右側が急な崖のようになっている道も
光の差すきれいな山道。あと10メートルぐらいで次の肉まん!

標高243mの肉まん 中村屋「天成肉饅」(マウスオンで断面出ます)
 250円(税込み263円) 138グラム

ぐっと重量がアップした。高さのあるきれいな形のお饅頭だ。

先ほどからまたさらに具が大きくなった。肉なんか、肉だんこか? というゴロっとしたのが入っていた。皮も分厚くてしっかりしており、さすがの貫禄。

ただし味付けはやはりあの味だ。ほっとする。


うまい

さらに高級な肉饅とは

この「天成肉饅」、本来だったら中村屋の肉まんとしては一番高い肉まんである。それだけに、重量感といい、具の大きさといい皮といい、さすがの一品だった。

だが、今回販売店に行ってみるとさらにその上があったのである。一回り外周の大きな「黒豚肉饅」がそれだ。お値段は300円。

中村屋では冬季、月ごとの中華饅頭を出している。12月はかに肉饅、2月はインドカリー饅。ちょうど撮影した1月が黒豚をフィーチャーしたいわゆる「肉まん」だったのだ。

1月は中村屋の肉まんを食べ比べる絶好のシーズンだったわけである。

さあ、そろそろ登頂しますよ!

最後の最後はかなり急な岩場。右に写る妹の のりえ(20)と比べるとその岩の大きさが分かる

ギザギザの岩に足をかけ少しづつ登る、山頂の明かりが差してきましたよ
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