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ちしきの金曜日
 
水戸の新名物「ねばり丼」ラリー
 


 茨城県の代表的な街、水戸。全国的にも有名で、徳川光圀や偕楽園を思い出す方も多いと思う。

 印象的なキーワードが多い水戸だが、食べ物で言うとやはりなんと言っても納豆だろう。小粒であるのが特徴である水戸の納豆。水戸は土地の質がよくなく、あまり育たない小さな粒の大豆を納豆にしたことがはじまりらしい。

 そんな水戸が最近新名物として売り出しているらしいのが「ねばり丼」。名前からしてねばっこく、スタミナがつきそうなどんぶりだ。

 別にスタミナをそれほど必要としているわけではないですが、どんなものか食べに行ってきました。

小野法師丸



●納豆プラスアルファのねばっこさ

  まず「ねばり丼」という響きが印象的なこのどんぶり物。おいしそうとか新鮮だとかいうのとも違う、独特な雰囲気を放っていると思う。食べてみたい、というより興味深い。

 そういうわけで、まずは水戸駅にやってきた。


丸井や駅ビルも整うJR水戸駅
すごいポーズの銅像があった

 この駅ビルの中にねばり丼を出す店があるらしい。アグレッシブなポージングの裸婦銅像に気をとられつつ、中に入ってレストラン街を目指す。



ねばっこさは陰に潜ませたのぼり

 目に入ったのは黄色いのぼり。ここに来るまでにも街をぶらぶらしていたのだが、見たのはここが初めて。街を挙げてのねばり丼押し、というわけではなく、割と地道に展開しているように感じられる。

 さて、では入ろうと思ったのだが…。


ねばねばしてそう
こっちもねばっこそう

 同じフロアにねばり丼を出す店が2店舗あったのだ。さすがにいっぺんに2杯は食べられそうもない。よくサンプルを見比べて、選んだのはこちら。


右側の方にしました

 せっかく来たということで、なんとなく奮発した感じを出したくなり、高級な方のねばり丼をチョイス。

 引いた写真だとあまりねばっこさが感じられないだろうか。


カジュアルな感じの盛り付け

 エースの納豆に加え、奥の方にはめかぶやオクラといったねばり系が控えている。さらに、写真ではわかりにくいが、ごはんの上にはすりおろした山芋がかけられている。

 ねばりの波状攻撃。では食べてみよう。


かもし出させる不思議な気分

 うん、ねばっこい。ほどなく口の周りがかゆくなる。

 そして、なんだか家っぽい。自分の家でこういうのを適当に作って食べたことがある気がする。もちろんそれは悪い意味ではなく、「納豆ごはんを食べる」というのがそもそも家っぽいのだと思う。

 土地の名物なのに湧いてくるこの感じは新鮮。土地よりも家を感じさせるねばり丼。不思議感覚のどんぶり物だ。

 

●素材フリーダムなねばり丼

 続いてやってきたのは水戸ドライブインという施設。ドライブインという響きが旅っぽさを演出する。


書体やたたずまいがいかにもドライブインな感じ
でかい掲示でねばり丼押し

 旅先特有のタイムスリップ感がそこかしこに感じられるこのドライブイン。なんとなく落ち着く感じで、ついバスの乗務員用休憩室に入ってしまいたくなる。

 ここにあるレストランでもねばり丼が食べられるらしい。


ねばっこさのある書体で攻めてくるタイプ
タマゴが乗ってるのが特徴か

 このねばり丼、納豆をベースにねばっこさで押す丼物というテーマはあるようだが、はっきりと具材が規定されているわけではないらしい。

 このどんぶりは先ほど食べたものと食材が似ているだろうか。まだおなかに余裕ができていないこともあり、ここでは見学のみとした。散歩をして腹を減らしつつ、次の店を目指す。

 そしてたどりついたのが、この店。


不安を感じさせる売り込み方

 再び水戸駅方面に移動してやってきたのは「花きゃべつ」という喫茶店風レストラン。店の感じ全体は落ち着いた雰囲気なのだが、店頭ののぼりには若干の不安を感じる。


よかった、ちゃんとシェフのおすすめになってる
予想を裏切られた外見

 それでもしっかりとメニューには載っていたので注文。しばらくしてやってきたのは、これまでとは違った印象のねばり丼だった。様子がおかしい。

 目玉焼き、キムチ、海草サラダ。ねばっこくないぞ。

 うーんと思っていたのだが、漂うのは明らかな納豆のにおい。目玉焼きをペロンとめくってみる。


エース登場

 そこには大量の納豆が。もしかしたらそうした演出になっている丼なのかもしれない。

 ねばり発生源としては納豆のみに依存したこのどんぶり。それでも十分ねばっこく、キムチや海草との相性も思っていた以上によく、おいしくいただいた。

 

●スマートに車でねばり丼にアクセスしたいあなたに

 ここまで紹介したのは水戸市街で食べられるねばり丼だったが、車を運転する方にはもっと手軽に食べられる場所がある。常磐自動車道の上り線にある、友部サービスエリアだ。


凝ることのない名前が逆に新鮮

 非常にベーシックな雰囲気のあるサービスエリア内のレストランでもねばり丼が食べられるらしい。ねばり丼ラリーのフィニッシュはここで決めたい。


売り込み方を見て自分を反省

 「ねばりが大事よ!何事も」というポップとともにサンプルがあったねばり丼。自分に欠けているものを指摘されたようで少し気持ちが暗くなるが、ねばり丼を食べて少しでもねばっこい男になりたい。

 しかし、わら包みの納豆がお盆に乗っているのが気になる。そういう提供のされかたをするのだろうか。


懸念されていたことは杞憂だったようだ
ねばねばー

 注文されたものが来て、あくまで演出だったとほっとする。さすがにわらはない。

 ここの特徴は具をセルフで乗せるようになっていることだろうか。「具とタレをすべてよく混ぜ込んで召し上がってください」というウェイトレスの言葉に従い、どんぶりを完成させる。


見た目がアレで恐縮なのだが…

 よく混ぜて食べてみる。……おお、これはうまい。今日食べた中で一番おいしい気がする。

 そうか、これまでのは特に指示がなかったこともあって混ぜなかったが、こうすることでよりおいしくなるのだと思う。見た目は申し訳ない感じなのだが、この方が確実にうまい。

 そしてうまさの向こうからやってきたのはやはり、家っぽさ。混ぜたことでさらに加速した感じもする。

 旅行気分よりもそちらの方が強く感じられる。うまい、そして家っぽい、でも旅先。この組み合わせが新鮮なのだ。

いろんなところで無理っぽい展開を見せていた納豆みやげ

●思い切ってデートにも

 小見出しでは適当な提案をしてしまったが、どれもおいしくいただけたねばり丼。

 「旅先なのに家っぽい」という感覚が不思議だった。「ならば家で食べても同じではないか」という意見もあるかもしれないが、それは違う。

 家で家っぽいものを食べても、矛盾がないからだ。

 ハンバーグやカレーなどの「どこでも食べられる感」ともまた違う気持ちが湧いてくるねばり丼。強烈な家っぽさなのだ。

 「納豆+ねばり系食材」の安定したうまさに加え、そうした部分も前向きに味わえるとおもしろいのだと思う。


 
 
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