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ロマンの木曜日
 
キャベツじゃないけど食べてみる
キャベツみたいな観葉植物「葉ボタン」を食べてみます


「葉ボタン」という植物をご存知だろうか?冬の時期、公園や家の軒先に並んでいるもしゃもしゃっとした観葉植物、あれが葉ボタンである。

「花キャベツ」とも呼ばれるように、この植物、外見がキャベツとよく似ている。子供の頃などは「なぜ家の前にキャベツを飾るのだろう」と不思議で仕方かなった。

では、この葉ボタン、形はキャベツに似ているが、味の方はどうなのか?

そこで今回葉ボタンは食べられるのか、味はどうなのか実際に食べて検証してみることにした。

(text by 岸川 祥子



気をつけて見てみると、葉ボタンというのは街のいたるところに存在します。紫のもあれば白いのもあり、形も丸いのからギザギザのまで様々です。

畑に葉ボタン
駅前の花壇に葉ボタン
家の前に葉ボタン

ネットで調べてみると、葉ボタンはアブラナ科の植物でキャベツの仲間と書いてありました。

しかも現在のキャベツは、江戸時代にオランダから伝わった観賞用の植物(≒葉ボタン)を食用に改良したものなんだとか。つまり葉ボタンもキャベツもルーツはほぼ一緒 (2007.2.21追記:左の文については読者の方からのご連絡を元に一部修正しました)


葉ボタンの毒性について検索

ならば食べられるに違いないと、あちこち調べてみたのですが「食べられる」と断言してあるページが全く見あたらず、少々不安な気持ちに。

しかし「毒がある」とも「食べられない」とも書いてなかったので、この際、思いきって食べてみることにしました。


まず葉ボタンを用意します

まず葉ボタンを用意します。花屋さんで3週間前から買い手がつかず売れ残っていたのを100円引きで買ってきました。売れ残りですが、土に植わっているので、そんじょそこらの野菜よりもむしろ新鮮。

レタスやキャベツのように葉をちぎります
丹念に水洗いします

さて、少々もったいない気もしますが、買ってきた葉ボタンの葉をちぎりっていきます。この時点で気づいたのですが、葉ボタンとの葉というのは食用のキャベツよりも明らかに堅い!ちぎりにくい!

緑と紫という配色も花として見ればきれいですが、食用としてみると何だか禍々しい感じです。でも紫キャベツだと思えばギリギリありかも。

 

葉ボタンとシーチキンのサラダ

葉ボタンサラダ

そんな葉ボタンでまず作ったみたのはサラダ。

葉が堅くてそのままでは到底食べられない気がしたので、千切りにしてみました。

さらにあまりにも色が毒々しくてくじけそうになったため、上にシーチキンとマヨネーズを乗せ、見た目をマイルドに。

知らずに出されたらそういうものだと思って食べそうですが、元を知ってるだけに何だか箸が進みません。

 


恐る恐る箸をつけます

これは観葉植物ではない。これはキャベツの一種なんだと自分に言い聞かせます。そしてようやく一口。

おげっ!

苦いでも青臭いでもない、絶妙なまずさに思わず涙目に!味は普通にキャベツなんですが、噛んでも全く柔らかくならず、口の中に残ります。強いていえば口の中にずっとティッシュを入れて噛んでいるような感じ。

これを食べて「改良すれば後々おいしくなる」と思った人は相当先見の明がある人だと思います。まずい!

 

葉ボタンのカレースープ

葉ボタンスープ

堅い葉ボタンを生で食べるというのは、やはり無理があったようです。そこで今度はゆでて柔らかくしてみることに。

葉ボタンとジャガイモ、ニンジンで作った野菜スープ。

最初、コンソメでシンプルに作ってたんですが、葉ボタンがいつまでたっても煮えず、プカプカと浮いてることに危機感を覚え、味をごまかすためにカレーを投入。何だか余計に恐ろしい仕上がりになってしまいました。

さて、肝心の味の方は?

 


それでは再びいただきます

うむー…

やっぱり葉っぱが堅いです。なるべく柔らかくなるようにと、あらかじめにんじんと一緒のタイミングで鍋に入れたのですが、それでもやっぱり煮えてませんでした。どれだけ頑丈なんでしょうか。

まるで鍋で生煮えの食材をうっかり取って口に入れてしまったような敗北感。相変わらず噛んでも噛んでも口に残ります。あぁ…。

 

葉ボタンの野菜炒め

葉ボタンの野菜炒め

葉っぱが余っていたので、ダメもとでこんなものも作ってみました。葉ボタンとたまねぎとにんじんをオイスターソースで炒めた野菜炒め。

先ほどなかなか火が通らなかったので、早めにフライパンに入れたら今度はなぜかあっという間にチリチリになりました。もうわけがわかりません。

それにしても妙にカラフル。おいしそうなんだか、まずそうなんだか。一口食べてみると…

 


あれ?普通においしい。

火が通って繊維が破壊されたからなのか、ちゃんと野菜炒めとして食べられるものに。もちろんキャベツと比べたらキャベツの方が断然おいしいんですが、でもこれはこれでなかなか。

よその国で「地の野菜で作った野菜炒めです」って言われたら、そういうものかと思って普通に食べそうです。

 

葉ボタンの揚げ物

葉ボタンの揚げ物

さて、最後にもう一品。葉ボタンの揚げ物。

子供の頃、庭に生えてた堅い柿の葉を天ぷらにしたらサクサクになってとてもおいしかったので、揚げたらもしかしておいしくなるのではないかと揚げ物にチャレンジ。

本当はちゃんと天ぷらにしたかったんですが、途中で衣が落ちて単なる素揚げになってしまいました。すみません。

さて、見栄えはさておき、味の方は?

 


これです。これ!

見た目はしんなりしてますが食べるとさっくり。抹茶塩をつけるとなかなかの美味。大葉やふきのとうのようなしっかりした味こそないものの、色が鮮やかできれいなので、紅葉の天ぷらのように彩りとして使うのも悪くないかもしれません。

まとめ

というわけでキャベツとよく似た外見を持つ葉ボタン。食べてみた結果は次のとおり。

○葉ボタンは食べられる。
○ただし生葉ボタンとゆで葉ボタンはおいしくない。(味より歯ごたえに難あり)
○炒め葉ボタンと揚げ葉ボタンはなかなかおいしい。

「実は葉ボタンってもの凄くおいしいんじゃないか」と淡い期待を抱いていた身としては少々残念な結果に。
確かにものものすごくおいしかったら改良せず、そのまま食べてますよね。
何で気づかなかったんでしょうか。うーん…。

※あくまで葉ボタンは観賞用植物のため、食用に適さない農薬を使っている場合もあります


 
 
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