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フェティッシュの火曜日
 
胸にしみいる水琴窟
ここから琴の音、聞こえます。


「水琴窟」って知ってますか?「窟」のつく言葉というと「厳窟王」か「アヘン窟」しか思いつかない自分のような人が何人いるか知りませんが、そういうアナーキーなものではなく、日本庭園の装飾のひとつ。その類としてはメジャーな「ししおどし」とはまた違った、イイ音を聞かせる仕掛けなのです。しかもこれがまた独特の清廉な音!日本庭園、という時点であんまり触れる機会なさそうだけども、実際は住宅街や飲み屋街の中にもあったりする。イイ音探して都内を巡ってきました。実際の音入り!

大坪ケムタ



歌舞伎町の辺境でキラキラな音

あらためて「水琴窟」の説明をすれば、もともとは茶室の入り口にある「つくばい」と呼ばれる手洗い所に仕掛けられたもので、地中に音響装置としての「瓶」が埋められている。ひしゃくで水をすくい、手を洗うと地にこぼれた水が地中に内蔵された瓶の中にじわじわと落ちる。その水滴の落ちた音が瓶の中で反響して琴のような音を鳴らす‥とされてます。詳しくはこの辺を。

琴の音というよりは、やっぱり‥水のしずくの音なんですけどね。そういう事言うのも無粋ですが。しかし、その瓶の中の反響がスティール・パンのようですこぶる心地良いのですよ。ただの水音じゃない。

ま、くどくど説明するより実際のモノと音を聞いてもらいましょうか。最初に行ったのは日本一の歓楽街・新宿は歌舞伎町にある稲荷鬼王神社。


閑散とした昼の歌舞伎町を抜けると‥

飲み屋街の中に唐突感ある佇まい

歌舞伎町といってもやや外れ、むしろアジア界隈のお店が集う大久保といった方が雰囲気は近い。その中に強烈に和をアピールする神社があるのは逆にこの街のゴッタニ感を覚えさせる。奉られている恵比寿様もまたアジアの神のひとりというか。

そんな神社の鳥居をくぐってすぐ脇に目指す水琴窟はあった。こりゃ説明がなければ気づかなさそうだ。


手前のニョッキリ竹筒がスピーカーです

先に書いたように、奥のひしゃくで手を洗うと、こぼれた水が地中の瓶にこぼれ、水音が反響する。それが手前の竹筒を通して聞こえてくる。どんな音か聞いたことない人、さっそくどうぞ。


さぁ、耳をそばだててごらん

稲荷鬼王神社・水琴窟の音

 

カラスが鳴いたり車の音の中に、キラキラとした水音が聞こえる。‥ちょっとイイ音の水道管とかこんな感じじゃないかって?実際ひしゃくを手にして、流すたびにこういう音が奏でられると心洗われる気分になりますよ!楽器ってほどではないけど、自分の一挙手で音が鳴るのは、プリミティブに楽しい。

しかも周りには出勤するキャバクラ嬢や韓流スターのポスターまみれのビル。そんな一角でこの清廉な音。毎日この水琴窟の音を聞いてから出勤するホスト、なんてケータイ小説の主人公になりそうだぜ。なるのか?

またこちら、もう1ヶ所水琴窟があってコッチはまた違うタイプ。


稲荷鬼王神社・水琴窟の音2


さっきのひしゃくで水を零すことで音が鳴るタイプと違い、こちらは等間隔で水が滴っている自動水琴窟。ピチョン‥ピチョン‥としたたる中、たまにピコーン!とストライクな音が鳴る。街の雑多なサウンドの中で竹スピーカーに耳を傾けるひととき。ちょっと安らいだ気になる。


歌舞伎町の吽。
阿。狛犬もイイ男です。

稲荷鬼王神社

東京都新宿区歌舞伎町2-17-5

03-3200-2904

 

続いては大田区の由緒ある&梅にまみれた水琴窟へ。新宿とはまた趣も違えば音も違うのだ。


 

 
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