「最初のキッカケは大学の時でした。当時、父親との折り合いが悪くて悩んでいたんです。そんな折、学校の図書館で、学校の図書館で増永篤彦先生の『性格の発見』という本を見つけまして、自分と父親は性格が全く違う事を知ったんです。動物占いでいえば、父親は黒豹でわたしはたぬき。思考回路がまったく違うんですね。それが分かってから父親とコミュニケーションを取るのが楽になりまして、関係がうまくいくようになったんです」
北海道大学の工学部に在籍していた前田さん。心理学的なアプローチで人間を12分類する事を説いた本、「性格の発見」という本との出会いにより、性格分類学の魅力にはまってしまう。履修項目にない「心理学」の授業に紛れ込み、勝手に学んでいたほどだったという。
大学卒業後、富士通に入社した前田さんは、増永篤彦先生の性格分類学の他に「陰陽五行説」という東洋の占いの起源にも興味を抱き、会社に勤めながら趣味で研究を続けた。
その後、前田さんは富士通を退社してシステムコンサルタントとして独立。そして平成8年、早稲田大学の学生とともにインターネット用のコンテンツ開発に取り組み、それまで趣味で研究を続けていた「占い」を形にしようと考えたのだ。
「最初は、宇宙人占いというものを考えていたんです。あなたはアンドロメダ星人です、のような。でも、それだと分かりづらいので、12分類を動物に落ち着かせる事にしました」
確かに、自分をアンドロメダ星人に例えられてもピンとこない。「動物」という分かりやすいものをインターフェイスにした事により、「動物占い」は万人から受け入れられる事になる。 |