大月に着くまでの間、日詰さんの鉄道うんちくに耳を傾ける。
「この車両は長野行きの『あさま』に使われてたんですよ。モハ189-44ですから分かります」
モハ189-44の表示を見ただけで車両の過去が分かってしまうのだ。何でも189-44は、碓氷峠を超えるための協調運転の装備がされている車両なのだそうだ。協調運転が何なのか分からなかったので説明してもらったのだが、勾配が何パーミル以上だからなんちゃらなんちゃらと、難しい話だったので最後まで理解出来なかった。今、原稿を書くためにウィキペディアで詳しい説明を読んでみたが、やっぱり分からない。
「今日乗る身延線は、以前は富士身延線という私鉄だったんです。それを国鉄が戦時中に買い取ったんですよ」
元私鉄だった事もあり、身延線は駅と駅の間隔が短いのだという。風光明媚な場所を抜けていく単線で、2両編成のワンマンカーなのだそうだ。
「2両編成のワンマンカーって全国的に多いんです」
という事ですよ、皆さん。
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