駅で電車を待つ間、ホームの向かい側に掲げてある広告看板をついしげしげ見てしまうものですが、その看板の列に混じって、妙な味わいの広告が掲げられていることがあります。主に居酒屋やパブなどの広告で、店が駅や線路に面しているのをいいことに、その店の裏壁にここぞとばかり貼り出す広告。超リーズナブル。
わかりにくいかもしれませんが、けっこうそういう看板、味わい深くて好きなんです。
(乙幡 啓子)
あの看板への険しき道のり
そんな看板を効率よく求めるとなると、沿線の環境をよく吟味して攻めて行かねばならない。 「“ここぞ”広告」(今、名づけた) の出現しやすいところといえば、
かといって、私鉄沿線など想像して西武線など乗ると、住宅地&高架&畑、という風景ばかりになる。
そこで狙ったのが・・・東武線だ。いつもお世話になります。
上の写真のように、車両最前に陣取って、左右の風景をチェック。それっぽいものにあたれば、下車。
しかし、看板、看板、と探すうち、よくわからなくなってくる。あれ、あれもそうじゃないか?
筆書きではあるが、看板自体は制作にお金をかけ、場所代もかかっているものであろう。やけに堂々としているし、あれは目指す看板ではない。
実は他に、山手線や中央線、南武線も回ってみたが、確かな手ごたえを得られなかった。中央線などは、自分が昔住んでいたころにたくさん見かけたと思ったのだが、高架工事中につき発見できず。南武線はもとが私鉄の南部鉄道であり、あの雰囲気からして期待していたのだが。
どどどうしましょう、と頼みの綱、東武線に乗る。
ザクザク見つかった。東武線は「ここぞ広告」の本場だ。他にもいろいろ本場ではあるけど(木のベンチとか)、またもその名に栄冠をひとつ付け加えることとなった。
「↓ココ」とだけ書いてある看板を昔、見かけた気がする。 そんな表記も、「ここぞ広告」ならではの手軽さ・適当さがにじみ出ていて、ぐっとくるのです。
しかし探すとなると、全部の路線を乗りつぶさねばならず、けっこう道は険しかった。 引き続き調査して、またここで一気に紹介したいと思います。
私も駅直近の(そして駅に背を向けた)物件を借りる日がきたら、やたら広告を出しまくりたい。