この距離です
僕はけっこうな近視である。
メガネの度も強い。人とメガネの交換をしても(飲んだときによくやりますよね)たいてい僕が勝つ。
僕のメガネを人がかけるとき、一瞬おもしろい顔が現れる。メガネと顔のあいだに距離があり、それを正面から見るとおもしろいのだ。小さな惑星直列。
そんな一瞬のミラクルを集めました。(林 雄司)
きっかけ
メガネを遠く離すとおもしろい。なんとなく思っていたが、それが確信に変わったのはこの写真である。
ライター工藤さんとごはんを食べているときに、人のメガネを借りて撮った写真である。彼はもともとこういう顔ではない。むしろくっきりとした顔つきである。
ケントデリカットがメガネを前にもってきて目を大きくしていたことの逆である。彼は遠視のメガネだから目が大きくなったが、僕らの近視のメガネは目が小さくなる。
おもしろい。へんな顔っておもしろい。
今回はまさにそれだけの話である。原点回帰。たまに食べる豆板ってうまいじゃん。そういうことがいいたいのだ。
ややグリーンスパン
逆らってはいけない
グリーンスパンか松本大洋か
いちおう撮った顔の解説などしておこう。
上段の写真はFRB(連邦準備制度理事会)の元議長、グリーンスパンになった人たちである(グリーンスパンさんについてはこちら)。メガネを離してかけたとたんに世界経済の大物が現れたので驚いた。
グリーンスパンのほかに、漫画家 松本大洋さんの作品のようになることもあった。それが下の段である。「ちょっとエッチな雑学集」とか「世界のアダルトジョーク」など30年ぐらい前の新書の挿絵に登場しそうな顔とも言えよう。
へんな顔ジェネレーション
この企画の撮影を始めたとき、20代はおおむね躊躇がなかった。以前も別の企画で古賀さんに協力してもらったとき、ちょっとこの顔は面白すぎるんじゃないかと思う写真も「ぜひ載せてくれ」と言っていた。
ある年齢以下(たぶん20代のどこか)は写真を撮るときにおもしろい顔をする世代かもしれない。かっこいいかかっこよくないかの基準を無効にするしなやかさなんて昔のパルコみたいなことを書いてみたが、ただ若いだけかもしれない。
みんな送ってくれよ
度の強いメガネを持っているひとはぜひいちどお試しください。なるべく目を見開いたほうがおもしろい顔になります。ふざけすぎるとおもしろ度が下がるので、口は薄笑い程度がベターです。
おもしろ顔をネットで公開してもいいというかたは下のフォームでお送りください。力任せの企画にご参加ください。
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過去に僕の企画で1通しか投稿が来なかった企画がありました(なにかは秘密)。今回はそれの再来の予感がしますが、待ってるぜ!