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はっけんの水曜日
 
FMトランスミッタでFMミニ
白黒つけようじゃないか


あの悪夢からはや数ヶ月。

夏の浜辺で負ったトラウマを克服しようとしばらくの間、クラブ活動等にてフジワラFMというFMラジオのDJ風(?)の話をするというネタをやってきた。しかし、FMとは名ばかりでmp3ファイルをネットで配信しているだけということに気がついた。

そんなときに、世の中にはFMトランスミッタというFM電波を飛ばすものがあることを知った。これがあれば、本物の極小規模のFMラジオ局のDJになれるのではないだろうか。そんな希望を実現させてみようと思った。

(text by 藤原 浩一

FMトランスミッタを用意

FMトランスミッタとは、申請や免許を必要としない電波法で定められた微弱な電波を飛ばす機械だ。最近だと自動車で携帯音楽プレーヤの音楽を聴くために、プレーヤ側からFM電波を飛ばしてカーラジオで受信するのに仲介役として使われる。

これを使えば数十メートルの範囲ならFMの電波が飛ばせるので、いあゆるミニFM局ができるのだ。


ON AIRとかかいてある

というわけで、秋葉原まで行って見つけてきたのがこれだ。基盤がむき出しだが、これで完成品である。電源コードとアンテナコードをドライバーで締め付ければ、そのまますぐ使えるようになる。

コードの先を挟みこむ

あとは電池だけ


簡単に機能を説明すると、
  • PLL方式なので周波数を細かく設定できて、かつ放送している間に周波数が変わってしまうことはない。
  • ライン入力ジャックとラインモニター用のジャック、外部マイク入力ジャックがついていて、簡単なミキシングもできる。
  • 外箱が無いので自分で用意しなければいけないが、まあ電波が飛べばいいので今回は気にしない。

これを持って浜辺へ行って放送をしようと思う。

 

波の数だけ抱きしめて


 早速やってきたのはニフティの所在地近く、大森にある、ふるさとの浜辺公園だ。 GWにウェブマスターの林さんが記事を書いていた通り、ここには立派な浜辺がある。

 天気のいい土曜日ということもあって周りは人が結構いた。太陽に照らされ、白い砂がかなり明るく見えてFMラジオにはとてもいいロケーションです。ときどき波打ち際が泡立ってるけど。


まぶしい砂浜

子供達が無邪気に走っているその中で、機材を準備した。いつもデイリーポータルZラジオで使用しているマイクとミキサーに、用意してきたFMトランスミッタを取り付ける。

ラジオのチューニングをすると、なるほど、ラジオから自分の声がしてくる。


メカメカしてかっこいい

ラジオから自分の声が聞こえるのは変な感じだ


では、その様子を完全ノーカットでどうぞ。でも全部通して聴く必要は無いと思います。ぐだぐだな様子を感じとってください。

 

 

なにをしゃべっていいものやら

しゃべることがない。今こうやって原稿を書いている僕が、しゃべるとまるでダメダメなのが手に取るようにわかられてしまうのが恥ずかしい。書くのはいくら時間をかけてもいいけど、しゃべるのはリアルタイムなのだ。

かなり苦し紛れな話題で話をしてみたが、苦しさは紛れない。どんどん苦しくなってくる。うめき声とか聞き苦しいですね。聴き所は風の音と、うっすらきこえる波の音。


風の音を聴け

リスナーは、今回撮影を手伝っていただいた林さんただ一人だ。しかも林さんは受信した電波を確実に録音するためにだいぶ近くに座っている。しゃべっている人が丸見えなのだが、これでも一応FMだ。


至近距離FM

もうだめです。


これが自分のやりたかったことなんだろうか? と疑問に思いつつ、場所を少し変えてやってみることにした。移動するFM局。


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