花環の手配
電報の次にテレホンショッキングな気分を高めるグッズといえば、そう、花環である。大抵、花環が並んでいる。あれをもらったりすれば、更に出演したような気分になれるはずだ。
ネットで検索して、事務所の近所に花環を取り扱っているお店を見つけた。早速、電話をかけて問い合わせてみた。
「新装開店の時に飾るような花環はありますか?」
「ええ、扱ってます」
「開店以外のお祝い事でも対応可能ですか?」
「例えば?」
「祝、ご出演みたいな…」
「あ、いいともですか?」
問い合わせた東都花環セレモニーサービスさんは、しょっちゅう「いいとも!」に花環を納品しているらしい。偶然ではあったが、本物と同じ物を手配する事が出来るのだ。ファックスで文面を送るよう指示を受け、納品先について確認された。
「納品先はアルタでいいんですね?」
アルタではない。五反田の事務所までお願いします、と告げると何度も聞き返されてしまった。聞き返されたところで、アルタに納品されてしまっては困るのだ。今日のゲストは村上ショージさんで、住正徳なんて男は呼ばれていない。
事情を説明してようやく分かっていただき、五反田の事務所に花環を届けていただく事になった。 |