土面オークションとは
土面フェスティバルが小学生の作品なのに対して、土面オークションに出されるのは、陶炎祭に出店している陶芸作家達による作品である。陶芸のプロによる一点ものの土面が、4日間に渡ってこの陶炎祭でオークションに出品されるのだ。
出品される土面は、会場となる中央ステージの左右に展示されており、この中から日替わりで出品されている。ただ、作家の名前などは非公開なので、オークションではあくまで土面の持つ魅力だけで入札額が決まっていく。
ちなみにこのオークションの収益金は、赤十字とかへの寄付金になるわけではなく、陶炎祭の運営資金に充てられるとのこと。それでいいと思う。
オークションスタート!
開始予定の13時を大幅に遅れて、土面オークションがスタートした。客席はこの日を待ちわびた全国各地の土面マニア達でぎっしりだ。
土面オークションの流れ
土面オークションの流れは、まず今日出品される六十数点を一つずつ順番に司会者が紹介する。
その際、「あ、これはあの女流作家の作品ですね!」とか「これはファンの人がみたら一発で価値のわかる作品だ!」とか一言添えて、お客さんを煽ることを忘れない。
司会者からの紹介が終わると、かさま観光大使のお姉さんが土面を持って客席の前へ。
そしてそのまま客席中を練り歩く。
観光大使の仕事もいろいろとあるものだ。
土面のお披露目がすんだところで、司会者がスタートのコール。スタートはだいたい千円か二千円から。
司会者のコールに、「待ってました!」とばかりに声を上げていく土面バイヤー達。
「三千円!」
「四千円!」
だんだんと値段が釣り上がっていき、安くて三千円、高いものだと三万円くらいまで値が上がっていく。その価格差10倍、これぞオークションの醍醐味だ。
落札が決まると、客席から温かい拍手が起こる。パチパチパチ。
落札者はニコニコとステージ横で土面の受け取り。
今回オークションというものに初めて参加したのだが、なんだかとてもハイテンションになる。正直、土面を買おうという気はまったくなかったのだが、なんだかソワソワしてきた。
だんだん相場観がわかってくると、三千円くらいで落札されていく土面を見て、うっかり「ああ、もったいないことをした!」と思ってしまう私がいる。