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はっけんの水曜日
 
「おせんころがし」のまとめ
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崖の上にある名所「おせんころがし」。怖いよ。

 僕の故郷、小湊(千葉県鴨川市)のちょっと北に「おせんころがし」という名所があります。

 見晴らしの良い崖なのですが、そこで昔「おせん」という若い娘が転落死したそうです。だからそこは「おせんころがし」と呼ばれています。転がり落ちて死んだから。

 そんなおせんころがしですが、ちょっとどうかと思うくらい異説があるのです。今日はそれらの色んな説をまとめてみようと思います。

 みんな興味あるよね?おせんころがし。

松本圭司



思わず「今は亡き行川アイランド駅」って書いちゃったけど駅はあるよ。亡いのは行川アイランド。

■おせんころがしは駅から歩いて5分

 おせんころがしはJR東日本「行川アイランド駅」から歩いて5分。意外に駅から近いんです。駅前にはかつて、行川アイランドというテーマパークがありました。

  営業されていた頃の行川アイランドには南国っぽい鳥が沢山いて、フラミンゴ、クジャク、ホロホロ鳥のショーが見られました。

  しかし2001年に閉園。以降、行川アイランド駅は無人駅になって名前的にもよく判らないことになってしまいました。半蔵門線で例えると、三越がつぶれても「三越前」みたいな。

そんな行川アイランド駅からちょっと歩くとおせんころがしの入り口があります。

 

 

■ホントに良いのか?という道を抜けていきます

 正面にトンネル、左に砂利の広場。広場の奥にある道を進むとおせんころがしです。「ホテル行川」というラヴホテルが目印。きっと道には迷いません(迷いようがない)。


ラブホテルの看板、フクロウの目玉が病気過ぎた。

看板が出ているので判りやすい。うっかり右に行くことは無い。

不安を感じつつ草の谷を進むとおせんころがし。

着くとそこはすごい崖でした。

絵に描いた様な断崖絶壁。落ちたら命は無いだろうなぁと腰も引ける。


立派な慰霊碑が建っていました。

■慰霊碑が建っていました

 崖と慰霊碑というちょっと怖い組み合わせですが、おせんころがしに到着しました。風が強くて崖も高くてハラハラしてしまいます。山の崖も怖いですが海の崖も怖いですね。

では早速、おせんころがしの由来についてのいくつかの説を紹介していきましょう。

 

■説その1 薬草を取りに行ってころがった

まずは子供の頃から聞いていたおせんころがしの話。母に「おせんころがしってどんな話?」と聞いたらこの説を言ったので地元ではポピュラーな説なのだと思います。

 むかしむかし、大沢におせんという若い娘がいました。おせんには病弱な父がいました。おせんは父親のために崖に生えている薬草を採りに行き、足を滑らせて崖の下まで転がり落ちてしまいました。

以後、そこは「おせんころがし」と呼ばれる様になりました。

絵にするとこういう事になります。


病弱な父親のために崖に生えている薬草を採りに行ったおせん。親孝行者の素敵な娘です。

しかし・・・・。


足を滑らせて転がり落ちてしまいました。交通の便も悪い昔の話。即死しなくても助からないでしょう。

 

こんな感じで今回は5つの説を紹介したいと思います。 最後まで読んでね。

 


 

 
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