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フェティッシュの火曜日
 
高校野球の地区予選が楽しかった

オープンスタンスな打者と小宮山のような構えのピッチャー
口ラッパの高校は、点を取ったらビニール傘をひらいてた
負けてうなだれる高校生。平成生まれ。

肝心の野球は

忘れてた。肝心の野球だけど、予想以上にうまい。守備も送球もスピード感あるし、送りバントとかスクイズを警戒して一球はずすといった作戦もきちんとこなしている。

白状するともっとぼろぼろの試合をやってると思っていたのだ。なんだ、みんなうまいじゃないか。球場も閑散とした空気を予想していたのだが、大応援団の私立高校なんてひとつアウトを取るたびに優勝したかのような声援である。

これは地区予選のまだ2回戦である。高校野球ってさいしょから盛り上がってるんですね(いまさら)。

 

OBに囲まれてなぜか緊張する

大応援団の私立高校はかつて甲子園に出場したこともある高校だった。そのせいか、応援団以外にもぱらぱらとOBらしき男性が観戦に集まっていた。

三塁側のスタンドにおさまりきらないOBは僕が座っているバックネット裏にすわりはじめた。プレーにひとつひとつ注文をつける。

「力入りすぎだろう」
「なんだあいつは、呼び出して説教だ!」
「あれで3年か !!」

おお、これぞ体育会。プロ野球でも観客は似たようなことを言っているが、OBだと試合後の説教もできないわけでもない。たいへんだ。

そんなときに限って送球がそれて失点してしまったりするのだ。呼び出されるのだろうか。なんでこういうときに怒られるほうに感情移入してしまうのかわからない。たぶんOBよりも僕のほうが年上なのに。

 

 

 


地区予選が終わる前にまた見に行こう

高校野球につきものの青春とか「感動をありがとう」とかそういう言い回しに拒否反応があって避けてきたのだが、見てみたら野球としておもしろかった。応援している高校生もおもしろい(なにしろ口でラッパの音を出しているのだ)。

たぶん自分が高校生だと熱いクラスメイトを素直に面白がれなかったりするのかもしれないが、すっかり年が離れてそういう感覚も忘れた。

ちなみにこの日「む、ここは強いから決勝にすすむかもな」と僕が見込んだ学校は3回戦で負けてました。たいへんだわ。

ネクストバッターズサークルで素振りを忘れて試合に見入る若者


 
 
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