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フェティッシュの火曜日
 
あの給食のプリンを再現


私は群馬県の桐生市で生まれ育ったが、その地域の給食の「プリン」の出し方が、今思うと奇妙だった。

友人らと昔の給食の話になったとき、その「プリン」の話をすると必ず驚かれる。
どんな出し方かというと、「おかず用の天ぷらバットになみなみ注がれている」状態。それをクラスの人数分に切り分けていた。
なんなんだ、ウェディングケーキか。

今さらだが再現してみた。ゲップ。

乙幡 啓子

今日は網は要りません

まず、家に「給食用の大きな天ぷらバット」というものがないので、浅草は合羽橋の道具街に買いに行く。プロ用から家庭用まで調理道具なら何でも揃うぞ。


デイリーポータルZの心のふるさと、合羽橋。

その前に天ぷらバットの大きさを決めねばならない。冷蔵庫にまるまる入らないとダメだ。

そう、今回のプリンは冷蔵庫で冷やして固めるタイプを採用した。焼きプリン・蒸しプリンは、そのバット以上のオーブンなり入れ物なりが必要で手間がかかる。

お店にはいろいろな深さ・大きさのバットが並んでいたが、できるだけ当時の感覚を思い出してそのイメージに近いものを選ぶ。小学校のときの自分には大きく見えたが今見たらもうちょっと小さいだろうし・・・などと。


棚ひとつまるまる使う。スペース空けるためにいろいろ食べちゃわないといけない。
大きさは右下のケータイと比較されたい。

41cm×29cm×7cmの角バット8枚取、というものを買ってきた。8枚取、が何を意味するかは不明。

本体が2000円、フタが2100円、しめて4100円なり。そう、本体とフタは別売り。「中に敷く網もいるでしょ」と店員さんが持ってこようとしたが、「今回はいいです」と断る。天ぷらじゃないんです、作るの。プリンなんです。

 

量が多い、それだけでも人は

家でバットの容量を確かめ、それに合った分の材料を買いに行く。今回は手軽にプリンの素で。買ってきたのは牛乳4リットル、プリンの素10箱。まあ、給食だから当然の量だな。

プリンの素まとめ買いがちょっと恥ずかしかったので、数店舗のスーパーで少しづつ購入したことも付け加えておく。


マイクロダイエット付属のシェイカーで容量を計った。
いつもの牛乳も、大量に買うと興奮する。お店やさんになったみたいで。

素1箱・牛乳400mlでプリン型4個分のプリンが作れる。
ダマだらけ。

鍋に粉を入れ、牛乳を加えて中火でかき混ぜる。沸騰後は弱火にして1分。
4リットルぎりぎり入る鍋なのだが、実際には粉の分だけ かさが増したので、使ったプリンの素は8箱。3.2リットルの牛乳が1クラス分のプリンに消費されたわけだ。

しかしなかなか沸騰しません。こんなに大量の牛乳をあたためるのは初めてだ。給食って全部こういう分量なんだよなぁ。もし給食センターの職員にでもなったら、毎日ドキドキしっぱなしである。大量の食べ物に。


 

 
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