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はっけんの水曜日
 
京都祇園、縁切り神社で私は

先日、京都出身の友人の案内で、京都散策をしてきた。ぶらぶら歩きながら「次、どこ行こうか」という話をしている時、彼女が言った。
「そういえば、『縁切り』が出来る神社っていうのがありますよ」
「ええー、『縁結び』っていうのはよく聞くけど。そんな神社あるの?」
「祇園にある『安井金比羅宮』というところで、通称が『縁切り神社』」
「祇園って花町だし、男と女の問題が多いところだから、そういうのを解決する専門の神社として、有名になっちゃったのかな?」
「たぶん。男女関係だけじゃなくて、『悪縁』全般を扱ってますよ。でもねえ、前に行ったことがあるんだけど…そこで絵馬とお札を見てたら、かなり暗い気持ちになりましたよ。…とにかくね、ものすごいんですよ!」
「こわいけど、それは…見てみたいなあ」
「大塚さんも悪縁を切っといたほうがいいですよ あの件とかあの件とかあの件とか!」
「ウッ。そ、そうね。じゃあ行こう、是非行こう!」

(text by 大塚 幸代



そんなわけで、

やって来ました、祇園の町。舞妓はーん! は見かけなかったけれど、お茶屋や、お茶屋を改装した飲食店が並ぶ、ザ・京都な、外人なら「ワンダホー!」と感激しちゃうような、雰囲気です。



そこに隣接するのが安井金比羅宮。神社の横には、ちんまりとラブホテル街なんかもあります。
鳥居を抜けて、中に入っていくと……。

どーん。なにかものすごいものが。
「これは高さ1.5メートル、幅3メートルの巨石で、中央の亀裂を通して、神様の力が下の円形の穴に注がれている」ものだそう。
「形代(かたしろ、身代わりのおふだ:100円)に願い事を書いて、真ん中の穴を通り抜けて悪縁を切り、もう一度通り抜けて良縁をゲット、最後に形代を糊で貼付ける」という段取りで、願い事をするのだそうです。


自分が何か書く前に、参考にと、みんなのおふだを見たところ……。


オールモザイクにしか出来ないような、ヘヴィーなものばかり。


※プライバシー保護のため内容を変更しながら、どういったものか例を紹介したいと思います。

  • タバコがやめられますように
  • 持病の腰痛との縁が切れて、はやく完治しますように。仕事復帰させてください、お願いします
  • 母と癌の縁を切ってください、お願いします
  • 次男、**がギャンブルをやめられますよう、何卒お願いいたします
  • 上司、****が職場から去りますようにお願いいたします
  • **社にどうしても就職したいので、内定者がトラブルで内定を消され、僕に回ってきますように
  • 私を苦しめた***社がつぶれてしまいますように
  • あの宗教と縁が切れ、平穏な生活を送れますよう
  • ストーカーと完全に切れ、新しい場所での生活がうまくいきますように
  • いつも私を傷つける、**との友情の縁が切れますように。
  • いつまでも別れてくれない夫・**と、一日も早く離婚出来ますように
  • ****が、妻子と縁が切れますように
  • 娘と不倫男性の縁が切れ、新しい良縁をえて、はやく幸せになりますように
  • **さんと**がさっさと別れますように
  • **が付き合っている****と別れさせてください。私にアパートの合鍵がもらえますように。
  • **に住んでいる****のすべての男運がなくなりますように。略奪しておいて幸福になるはずがない。地獄へ行って、早く苦しみますように

ちなみに、「本名を書かないと効力がない」と思ってしまうせいか、90%ほどの人が本名を書いてました。もちろん、縁を切りたい相手の名前も。あああああ。



もちろん絵馬も同じトーンです。

 


私も最初は、「うまくいかなかった人間関係の固有名詞」とか「具体的な体調不良の原因」とか書こうと思っていたんですが、「皆が書くような、そこまで恨んでる相手、いないかもな〜」と思い、こんなん書いてしまいました。


がんばろう。そしてカモン良縁。

穴は狭いです。ガタイの良い男性だったら、くぐれない可能性アリ(でも札や絵馬を書いてるのは、圧倒的に女性ばっかりだったので、問題ないのかも)。

しかし、穴をくぐるのって、なぜか妙な充実感がありますね。「これで大丈夫!」みたいな気持ちになりました。

 

■みんな、悪縁切ろうぜ

心にわだかまりのある貴方! この「ガイドブックには、あんまし表立って効能が載ってない神社」、京都に行く際、気が向いたら是非寄ってみてくださいまし。スッキリするよ。

■安井金比羅宮
京都府京都市東山区東大路松原上ル下弁天町70
JR「京都駅」から市バス206系統「東山安井」下車、徒歩1分
悪い縁を切り、良縁を結ぶのは「まつられている崇徳天皇が、讃岐の金刀比羅宮で、欲を断ち切って参籠(おこもり)されたことがあるから」「戦によって、寵妃・烏丸殿と不本意に別れてしまった、崇徳帝の悲しみの気持ちから」という所以があるそうです。
でもやっぱり「花町にある」というのが、説得力を増してますよねえ。


時間が少し遅かったので、社務所が閉まっていて、お守り買えず。ディスプレイ見本を見ていたら「縁結びお守り」「悪縁切りお守り」のほかに、「縁切り縁結びセット守り」もありました。おトクですね。欲しかったな。

 
 
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