M「天気との関係ではないですが、リーバーという学者が月の満ち欠けと殺人について研究をしています。日本でも『月の魔力』という題名で翻訳されていますから興味があったら読んでみて下さい。満月の日には殺人や交通事故が多発する、という噂に端を発した研究ですが、日本にはそのような統計はありません」
S「日本には全く?」
M「神戸の警察が月と事故の関係を調査した事がありまして、新月、満月、上弦、下弦の日に交通事故が多いという結果が出たのですが…」
S「出たのですが?」
M「新月、満月、上弦、下弦の日は、1ヶ月のうちに12日間ある訳です。31日のうちの12日間ですから、統計的にはあまり意味がないんですね」
S「やはり関係ない、という事ですか?」
M「うーん、後は、東京家裁が少年の非行に関する統計をまとめていた時期がありまして、それによると少年の非行は学期始めに多いという結果が出ています」
S「夏休みとかではなく?」
M「そうなんです。夏休みに多いように感じますが、実際は学期始めに多かったらしいですね。学期始めは精神的に不安定な状態なのかもしれせん」
S「いずれにしても天気と犯罪はそんなに関係ない、という事でしょうか?」
M「まあ、そうですね」 |