デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示
アット・ニフティロゴ


ちしきの金曜日
 
実際に疑問符をつけてみる
 


 「疑問符をつける」という言い回しがある。「専門家の○○氏は、この薬の安全性に疑問符をつける」といった使い方だ。

 「本当かどうか疑う、疑念をもつ」ということの修辞的な言い方なのだろう。「疑問符をつける」と言い方にすることによって、なんとなく頭よさそうなイメージにもなると思う。

 ならば、実際にいろいろなものに疑問符をどんどんつけていったらどんな風になるだろうか。世の中に疑問符を投げかけまくるのだ。

 言ってることがわかりにくい感じがするので、実例を見ながら読み進めていただければと思います。

小野法師丸



●頭よさそうな感じとは逆方向にシフト

  先のような文脈で使われる「疑問符をつける」という言い回しを聞くことがある。婉曲的な表現だからか、なんとなく賢そうなイメージを受ける。

 確かにそうだ。ただ、あまり乱発すると、急に「疑問符をつける」ことへのイメージは反転する。


祇園精舎の鐘の声? 諸行無常の響きあり? 娑羅双樹の花の色?
盛者必衰のことわりをあらわす? おごれる人も久しからず? ただ春の夜の夢のごとし? たけき者も遂にはほろびぬ?
ひとえに風の前の塵に同じ?

 ものすごく落ち着かなくなる。深いことを言っているようであるのに、その落ち着きのなさはなんなんだ、という風になる。

 疑問符は無闇につけると、おかしなことになるらしい。


一見普通のあさりのパックなのだが…
えー?

 もちろんこれは自分で疑問符をつけたものだが、「愛知県産?」となると、急にあいまいになる。そこはぼかさないでいこうよ、と言いたくなる。

 あるいは本当にどこで獲ったかわからなくなってしまったのだろうか。「愛知だったと思うんだけど、自信ねえなあ」という意味での、「愛知県産?」。


ピンチのときの一本も疑問ドリンクに
え?天然水じゃないの?

ファイト一発な感じの栄養ドリンクも、「リポビタンD?」となると不安になる。ピンチのときに飲んでも、あんまりファイトが出なさそうだ。飲んだところで今ひとつしっくり来ないだろう。

 「天然水?」もそうだ。一番大事なところに疑問が残ってしまっている。うっかり水道水を入れちゃったのだろうか。


実際どうなの?

 みかんの缶詰も、疑問符をつけると問いかけてくる。「プロ仕様って書いちゃったけど、プロ仕様ってほどでもないか…」といったところだろうか。

 まあ、プロ仕様かもね、といった感じのみかんの缶詰。


「さわやか低脂肪乳」を名乗っているものの…
どうもはっきりしない

 「加工乳?」と訊かれても、こっちとしてはよくわからない。

 そこのところは作ってる側の方ではっきりさせておいてほしい。「加工乳のような気がするけど…」といったところだろうか。飲みながらも釈然としない気持ちになる

 

●もっといろいろ疑問符つけたい

 ここまでは、いろいろいな製品に疑問符をペンで書き込んでみたのだが、書き込むことができないものにも疑問符をつけてみたい。そこで、紙に書いた疑問符を切り抜き、シール状にするという方法をとってみた。


こんにちは疑問符です
兄弟もたくさんいます

 クネっとしてちょん、という形になっている疑問符。切りながら、単なる記号であるのに、その意味をよく表しているような形だなあと、なんとなく感心したように気持ちになる。

 さて、色は白と黒、大きさはいろいろとりまぜて作ってみた。裏面に貼ったりはがしたりできるようになるタイプののりを塗って、繰り返し使える疑問符シールとした。

 まずは部屋の壁に貼って、前に立ってみる。


オーソドックスに疑問符

 考え込んでいるポーズをとってみると、よく雰囲気が出たと思う。マンガでよく見られるようなこの感じ、今回一番真っ当な形で疑問符が使われた例と言えるだろう。

 ただ、そこにいる者の表情が変わると雰囲気が変わってくる。


この人やばい

 一気にあやしいおっさんだ。こういう人には近寄ってはいけないという例になってしまった。単なる記号であるのに、疑問符の与える影響力というのはすごいと思う。

 さあ、今度は外に出て、世の中に疑問符を投げかけてみよう。


子供たちが楽しく交通ルールを学べる交通公園
ただ、どうも子供の姿は見当たらない

 やってきたのは交通公園。ゴーカートなどに乗って、楽しみながら交通ルールを学べる公園だ。

 ただ、とても暑い夏の午後、乗り物に乗っている子供の姿は見当たらない。まあ、その方が試してみたかったことをするにはちょうどよいだろう。


そこで問いかけられても困る

 交通標識に疑問符。どうしてそこで疑問を投げかけてくるのか。標識としてそれはまずいだろう。

 やっぱりこういうことは、きっぱりと言い切ってもらわないと。「命令形+疑問形」という言葉としてのつながりも解釈に困る。クイズ形式の標識なのだろうか。


いや、だから止まるのかそうでないのか
はっきりしてもらわないと困る

 止まるかどうかを運転者にゆだねてはだめだろう。はっきり言ってくれ、止まるのか止まらないのか。これでは事故の原因にもなりかねない。

 道路標示になぜ疑問符がついていないのかがよくわかった。危ないからだ。

食べたくないなあ

本来あるべき場所でないところに疑問符をつけると、なんだかおかしなことになる。疑問をもつことは結構なことだが、無闇につけると混乱を招く。

 上の写真、無添加味噌に疑問符をつけたら、ものすごく食べたくない味噌になってしまった。

 自分でしたことながら、それではよくない。疑問符のかもし出す雰囲気を断ち切り、無添加であることを信じてこの味噌を食べていきたいと思います。


 
 
関連記事
矢印いろいろ→→→
!にグッと共感してみようか
キケン系標識を身近に

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation