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フェティッシュの火曜日
 
生麩で低反発まくらは作れるか
今週(8/27〜9/2)は1日でできる自由研究をお届けしています。


私は長らく低反発まくらを使っているのだが、あの「押したところがゆっくり元に戻る」感触、食べ物で何か似たようなものがあるなと常日頃思っていた。

そのひとつは、「麩」じゃないだろうか。ふ。
煮物やお吸い物に浮かんでいる手まり麩をクニュクニュと噛んでいると、「これ、あのまくらだよなー」という気がしてくる。
料亭で頭に描く、自宅の愛用のまくら。

麩でまくらを作れないだろうか。といってもお店で売ってる乾燥した麩は自分では作れないが、生麩であのクニュッとした感じを出すことはできないだろうか。

やってみました。

乙幡 啓子

そういえばあれも「ふ」だった

生麩といっても、昔ちょろっとどこかで食べたような気がするくらいのもので、作ったことなど一度もない。作り方をネットで調べ、とにかく強力粉を買ってきた。2キログラム。


粉を惜しげもなく注ぎ・・・
水を少しづついれ、塩少々。

粉で容器が一杯になった。これをこねるのか。なんだか怖い気もするが、とにかく小さめでもいいから自分の頭が乗るくらいのまくらを作りたい。

えい!っと手を突っ込んで・・・
とにかくこねるべし。

最初はベタベタでどうしようもなかった粉どもが、こねるにつれて粉離れがよくなり、まとまってきた。

一生懸命にこねているが、こねたところでできるのは、まくらだ。今日のところは、パンとかではない。そう思うと、もし違う人生だったなら・・・と想像したくなるが、とにかく前進することにする。

まとまった小麦粉玉をぬれ布巾で包み、冷蔵庫に入れること1時間。


冷蔵庫から出したところ。なまめかしいお肌に。
ガーゼに包んで洗濯物のように水洗い。水が濁らなくなるまで繰り返す。

「小麦粉玉を、水洗い」という初めての感覚。なんとも妙な気持ちだ。いいのかこんなことして。いいらしいぞ。

でんぷんが流されていき、小麦のグルテンが残ることで生麩のクニュッとした食感が得られるのだが、洗っても洗っても水は濁っている。1時間ほど洗ったが、「もう、いいかなこの辺で・・・」という緻密な判断により、次の熱湯に通す過程へと移ることに。


湯葉のように見えてしょうがないが小麦だ。
弱火で煮る、とあったので煮る。


・・・。固まってる。どう考えても間違い。

これは・・・この感じは・・・「ちくわぶ」ではないか。形こそ違えど、ちくわぶの感触だ。そうかあれも「ふ」だった。小麦粉を完全に洗い流せなかったからか。それともそもそもが大間違いなのか。

念のため指で押してみる。


低反発・・・とは全く違うテクスチャ。
形戻らず。むくんだときの自分の顔か。

うーん、うろ覚えの気合で、「生麩で低反発まくらを!」と始めた企画だったが、そもそも生麩をよく知らないのだった。こんな生き方、そろそろ考え直さなきゃ。

しかし、あの「似てる!」と感じたのは、これに近いものだったような気がする。考えろ考えろ自分、たどってきた道にヒントがあるはずだ。逃げちゃダメだ。


できてしまった大量の「生麩」を前に途方に暮れる。「明日から毎日おでんだわ」

 

 
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