秋田シリーズも最終回。今回は秋田杉とバスケで有名な町、能代市に製材所の見学に行きました。
製材所・・・原木から角材や板を切り出して、なんか木材がいっぱい積んであって・・・というイメージならどなたでも持っていらっしゃるだろう。しかしその製材所の中を実際にご覧になる機会は少ないのではないだろうか。
そんな貴重な機会に恵まれたので、ここぞとばかりに素人目 丸出しで見てまいりました。
(乙幡 啓子)
レーザー!
能代市の製材所、株式会社東邦さんを訪ねる(ちなみに今回も秋田の知人のつてを頼った)。
事前に知人から聞いたところによると、「原木から板を切り出すとき、レーザーを当てて切るんだ、かっこいいんだぜ!」とのこと。なんだか事情がよくわからないが、とにかくかっこよさそうだ。
製材所の敷地内に入るとまず目に入るのがこれだ。
東邦の代表取締役、竹内さんが木肌をなでる。
「最近は秋田杉も少なくなってて・・・これは数日前に大阪で仕入れて来たんですよ」
市場で仕入れてきた杉。原木は直径60cm、長さ4mで、価格は「立方メートルでいくら」という単位だそうだ。グラムいくら、とかではなく。木がそういう単位で売り買いされているとはちょっと意外に思う。
「さっそく、製材の様子を見ていただきましょうか」
いきなり核心に迫るときがきた。そこここに置いてある製材過程の木材らを横目に、建物の奥へ奥へと先導してくれる竹内さん。心の準備がまだできてないです竹内さん。
すでに上の写真の左端に赤い線が見えているが・・・まあお待ちください。
まず、クレーンで吊られた原木がこの機械の上に乗せられる。
すると、鉄の爪がガッと木をとらえ固定する。そこへレーザーがオン!
危ないのであまり近寄れませんでしたが、動画も撮りましたのでご覧ください。
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今は、こうやってレーザー当てて切っていくんですね。いや昔がどうだったかはわからないが、イメージとしてはチョークか何かで線引きして切っていくのを想像していた。確かに、木に直接線を引くよりレーザー光の線のほうが真っ直ぐなのは間違いない。なるほどな。
こうやってひいた天井板は、厚さ7mm。和室に使う尺貫法では2分3厘だ。 ひいてから20日間乾燥し、そして表面の仕上げに。問屋に下ろすまでには2〜3ヶ月かかるという。
能代の銘木は内装用に消費されるが、こちらの東邦さんは主に天井板を扱う。他の製材所では柱専門だったりと、持ち場が決まっているそうだ。
それでは実際に商品となる板を見ていこう。ああ、おじいちゃんちのあの天井だ、と思うはずですよ。