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ちしきの金曜日
 
海にコイはいるのか?
 


「海にコイはいるのか?」
いきなり、いるわけないだろう的な問いかけで申し訳ないが、しかし先日知り合いから、
港で海を眺めながらお弁当食べてたら、どう見てもそこ海だろってところでコイが泳いでたんですよ。しかも2回!
という話を聞いた。

ためしにネットで検索してみると、意外なことに「海に鯉」的な話がちらほらヒットするではないか。なんだよそれ。やつら淡水魚じゃなかったのか?!

というわけで、その姿を見たいと思い、塩分計を片手に探しに行って来ました。舞台は長崎…

(text by T・斎藤



思いっきり工事中
まずは想定外

まずは目撃証言のあった港に来てみた。
するといきなり、すごい勢いで工事中。
海を埋め立てていた。

これではコイどころか、普通の魚でも逃げてしまうんじゃなかろうかと思いつつ海が見えるところまで移動。

が、案の定、コイはいなかった。

知り合いに確認してみると、コイを見たのはもう5年ほど前の話だという。たった5年の間にこんなにも環境が激変してしまったとは。いきなりの想定外に、今回の企画が早くもグラグラと揺ぎはじめる。

でかい船が、しきりと何かを海に下ろしていた
案の定、鯉はおらず

 

バケツで海水をすくって
塩分を測る

早くも途方に暮れる

改めて海をみつめてみると、とてもコイが泳いでるとは思えない。出かける前は、コイがうじゃうじゃ泳いでる姿を勝手にイメージしていたのだが、よく考えてみたら海にコイなんているわけないじゃないか。

コイは海ではなくて池にいるんだよ。
そんな当たり前のことに気付きつつ、しかしそれでも一応、持ってきた塩分計でその場の塩分濃度を測る。

「4.25%」

海水は普通は3.5%くらいので、これはだいぶ濃い。
あっ、濃い(=コイ)。

塩分計の数値をヒントに

まぁつまり、かなり海だということが塩分計によりわかった。
また同じ海でも川から流れてきた水によって塩分が薄められてるところがあるに違いない。(汽水域というらしい)

ということは、どこが薄いかを見極めれば、コイが泳いでいる姿を目撃しやすいのではないだろうか?

というわけで、もう少し川に近いところへと移動してみた。

 

海にものすごく近い、川
海にものすごく近い、一応川っぽいところ

先ほどの場所から300mほど離れると、そこからは川になっていた。このへんは思いっきり街の中心部なので水質はあまりよくない。なんだか水もどんよりとしているし。

再びバケツを放り込んで塩分を測ってみると、今度は
「3.79%」
という数値。先ほど測った地点より若干数値が下がった。初めて使う塩分計がちゃんと機能してることが分かり、なんだか嬉しい。どの辺まで川を登れば淡水になるのかという新たなる興味も沸いてきた。

コイはいなかった。

どぶん。(コイはおらず)
お、ちょっと数値が下がった

 

川上へと移動
水がすごく汚くなる

さらに川を登っていくも、この辺は街中だけに暗渠っぽくなっており、ところどころ川が見えるという状態。そして水質はメチャメチャ汚い。たぶん塩分云々の前に、水が汚くてコイが住めないだろう。

写真だとわかりづらいが、白い油みたいなものが浮かんでいて塩分濃度を測る気が失せる。なので測るのやめた(おいおい)。

さきほど測った地点から50メートルくらいしか離れてない。そして3箇所目にして早くも測定放棄だ。

うへぇ、これ測る気しない

地図で見るとこういう感じ (拡大図

 

完全に暗渠。そして上には市場。
時期を誤ったか

さらにその先に行くと、もう完全な暗渠となっており、その上は市場となっていた。

暗渠の上の市場を抜けると、再び川が現れるが、なんと連日の猛暑で水が干からびており、川底が見えている。塩分を測ろうにもバケツで水が汲めない状態。

なるほど。上流がこうなっているということは、川の水がほとんど海に辿り着いてないということだ。ということは、大雨の後で測れば、もっと海水も薄まっているだろうし、コイも流されて漂流していたかもしれない。要するにこの日はコイを探すには向いていなかった、とこの時点で気が付いた。

連日の猛暑で水が干からびてる!
そしてだんだん用水路のようになっていき…
再び暗渠になった。
ここから先はもう、どこに伸びてるやらわからない。

 

 
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