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ひらめきの月曜日
 
おからを固めたい


いかにも「絞りカス」といった風情

おからについて考えてみた。

御存知のように、おからというのは豆腐を作る過程で出来るいわば「残り物」だが、栄養的には非常に優れた食品であるらしい。しかも非常に安価で、煮るとしみじみおいしいお総菜になる。

なのに、そんなおからのほとんどが捨てられているという話を聞いた。なんてもったいない。…と言うものの、私も普段からそんなにせっせとおからを食べているわけではない。

というわけで、ちょっと目先の変わった食べ方を考えてみました。固めちまいましょう。

高瀬 克子



おからって膨らみませんか

通っていた豆腐屋が潰れてしまったので、最近はもっぱらスーパーでおからを購入しているのだが、これが意外に高価なんである。

いや、高価っつったって128円なのですが。


豆腐屋では50円で分けてくれたのです。

で、このおからでお総菜を作るたびにビックリすることがある。「なんでこんなに量が増えるんだ!」と。

だって、これですよ?


これが、
これに。

明らかに増えすぎている。

「単に具を入れ過ぎただけだろ!」というご指摘はごもっともだが、それにしたって…という量だ。ウチはいったい何人家族なんだ。(一人暮らしです)

そして、これがなかなかに食べづらかったりするのである。とにかくボロボロとこぼれる。よくこぼれる。


しっとりしているようで、多少もそもそしている

でも、考えてみれば当たり前なのかもしれない。なんたって「豆腐を作ったあとの残り」なのだ。これが最初から物凄く美味しいのなら、廃棄処分になどならないに違いないのだ。

ちなみに実家のある秋田では、おからのことを「とふかす」(豆腐カス)と呼んでいた。あんまりなネーミングだが、考えてみれば実に的を射た表現ではある。

卯の花なんて洒落た名前で呼ぶ人は、私の回りには誰もいなかった。

 

食べやすくするには

さて、この豆腐カスをどうやって「よりしっとりと」「より食べやすく」しようかという話だ。箸で持ってもボロボロとこぼさないように、固めてしまえばいいんじゃないか。それならグッと食べやすくなるんじゃないか。

…と考えた結果、これの助けを借りることにした。


なんといいますか、絞りカスの絞った側ですね。
これに、にがりを入れれば豆腐が出来ます。
呼ばれて、にがり登場。
はい。混ぜます。

一度分別された豆乳と再びドッキングさせようと思うのだ。こういうのを世の中では「本末転倒」と言うのだろうか。言うでしょうね。

しかし、だ。あのボロボロとこぼれるおからを豆乳でしっとりさせて、さらににがりで固めたりなんかしたら、さぞかし素晴らしい一品に仕上がると思いませんか? なにも牛乳を混ぜようと言っているのではないのです。元は仲間同士なのです。

私、なにか間違ったことを言ってますでしょうか。


いや、言ってない。
と思う。

豆乳ににがりを入れて、電子レンジで温めると豆腐が出来る。そんな状態のところに、おからを入れたわけだ。果たしてこれで固まってくれるだろうか。


電子レンジで様子を見ながら加熱。
なんとなくプルプルになりました。
で、固まったのか?
…ダメだった。

いやぁ、なんとなくダメだろうなーとは思っておりました。豆腐作りというのはデリケートなものなんです。今回は、なんたっておからの分量が多すぎます。

失敗しておいてなんだが、この「おから+豆乳」がすごくおいしい。豆乳を混ぜたことによってグッとコクが増したというか、味が派手になったというか。


このまま食べ進めたい。

ここでおしまいにしたいくらいだが、それでは記事にならない。最後まで頑張っても記事になるかどうかという地味な企画なのだ。もうひと押ししてみよう。意地でもおからを固めてみよう。

ってなわけで、次の作戦はコレだ。


これで固まらなかったらウソだと思う。
煮溶かしたかんてんを混ぜて、冷蔵庫で冷やしました。
心の中でドラムロールを鳴らしつつ…。
やった! 固まった!

かんてんという飛び道具を使っておいて「やった!」もないものだとは思うが、それでも無事に固まってくれて大変に嬉しい。

見た目はほとんど豆腐。だけど中味はおから。しかも豆乳でグレードアップされたおから。ああ、素晴らしいじゃないか。


具だくさんだっただけに、切り分けるのが大変。
これはいい。すごくいい。なんたって持ちやすい。

「これがいつも食べている、あのおからか?」と思うほどにおいしかった。これなら晩ごはんのおかずに出しても誰からも文句は出ないと思う。持ちやすさも高ポイントだ。冷えてるのもいい。

おから界にドーピング検査があるとしたら明らかに失格になる一品だが、とにかくおいしければいいのだ。


豆乳入りはオススメです

お総菜にもいろいろあるが、おからって外で供されてもあまり有難く思われないフシがある。なんたってカスだし。残り物だし。居酒屋や定食屋で遭遇する機会も滅多にない。

そんな、個人的には「絶滅危惧総菜」に指定した方がいいんじゃないかと思うほど不人気なおから料理だが、手を加えれば立派な総菜になり得るのだ。いや、手を加えなくても十分立派だ。

ま、そんなわけで無理に固める必要はないと思います。

なにかに似てると思ったら「がんも」の中味だった

 
 
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