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ロマンの木曜日
 
自分専用ご当地グルメ「オレライス」を作ろう
自分のためのご当地グルメ「オレライス」

全国各地にはたくさんの「ご当地B級グルメ」が存在する。
このサイトでも多くのライターが幾度となく、地域限定のB級グルメを取り上げてきた。
僕自身もそいういった地域グルメが大好きなので、いろいろと食べ歩いてきた。
けれども、それだけでは少しもの足りないのである。
つまり、その地域に根ざした食べ物は、その地域の人たちの物であり、僕ら来訪者はあくまで「ちょっと味見させてもらう」にすぎないからだ。
であるならば、作ってしまおう。
そう、自分オリジナルのご当地グルメを。  

工藤 考浩



ご当地B級グルメの考察

そもそもご当地B級グルメとはなんなのか。
それを考えると大掛かりな前置き文が必要になるので、省略する。
皆さんが何となく知っているご当地B級グルメの認識でかまわない。
で、なぜその地域にその料理が発生し、広まっていったのか。
それぞれのご当地B級グルメにもっともらしい考察が付けられているが、その多くが発生の起源を述べるにとどまっており、どうして市民権を得たのかまでは調査されていないのが実情だ。


■オレライスの作り方…
・まずスパッゲッティーをゆでます

 

なぜ市民権を得たのか

では、地域限定料理が、なぜその地域で市民権を得たのか。
それは、「好きだから」だろう。
要するに地域の人がその料理が好きだからに違いないと思うのだ。
例えば、僕の郷里である北海道の室蘭市というところでは「やきとり」といえば豚肉を竹串に刺したもののことをいう。
鶏肉のやきとりは、「すいません鳥精(鶏の精肉の意)ください」と言わなければ食べる事ができない。
ではなぜ豚のやきとりなのか。
たぶんそれは、好きだから。
発生の起源には諸説あるが、広く市民権を得たのは、要するに「好きだから」だと思うのだ。
室蘭は鉄鋼業の街で、大きな製鉄所があり、そこに勤める人も大勢いた。
肉体労働の後は、油がうまい。
同じ食べるなら、鶏肉よりも豚肉の方が油が多くカロリーも高い。
だからきっと、労働者の間で豚肉のやきとりが愛されたのではないだろうか。


・タマネギ、ベーコンを炒めます

 

好きな食べ物で理想の「オレライス」を

ということであるならば、自分が好きなもので自分に根ざしたご当地B級グルメを作れば、自分の中で大ヒット間違いなし、長く愛される料理として、広く(自分に)受け入れられるのではないだろうか。
要するに、自分の好きなものを組み合わせて、自分オリジナルのご当地B級グルメを作り上げようということだ。


・ゆでたスパゲッティーを入れ、ケチャップで味付けします

 

好きなものリスト

では、僕の好きなものをいくつかピックアップしてみよう。
・スパゲッティーナポリタン
・チキンライス
・ステーキ
・カレー
・目玉焼き
・ビール
他にもハンバーグ、餃子、焼売、春巻、ところてん、サンマ、うどん、寿司など無数にあるが、組み合わせてひとつの料理に仕上げる観点から今回は泣く泣く上記にしぼった。


ナポリタンのできあがり

 

オレライスを作ろう

上記の好きなものを、ひとつのお皿にさっと盛りつけると、いかにもご当地B級グルメのような雰囲気にならないだろうか。
というわけで、さっそく調理に取りかかった。
たぶん、全部好きなものだから、きっとおいしいはずである。
これで、あちこちでご当地グルメを食べるたびに感じてきた、あの疎外感にも似たさみしさを、きっと解決できるに違いない。


・続いてタマネギと鶏肉を炒めて

 

どんどん調理

調理行程を考えて、まずはスパゲッティーナポリタンを作り、それからチキンライスを作った。
おいおい、スパゲッティーを最初に作ったら伸びちゃうだろ、という声が聞こえてきそうだが、チッチッチ、そこがいいのである。
すこし時間が経って伸びてしまったスパゲッティーナポリタンを、僕は愛してやまないのだ。


・ケチャップを入れます

・ごはんを入れます

 

 
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