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はっけんの水曜日
 
フルーチェっぽい美味しい何か

(text by 大塚 幸代



「フルーチェ」を嫌いな人って、いるんでしょうか。
牛乳を混ぜて作る、かんたんデザート。実は、牛乳とクエン酸を化学反応させて、ゲル化させる過程を楽しんで食べるもの…という非常に科学的なお菓子らしいのですが、「フルーチェ」自体には、懐かしい優しい印象しかありません。
小さい頃、お母さんと一緒に作って、家族四人で食べたフルーチェ。修学旅行の夜、こっそり作って、クラスメートと食べたフルーチェ。
インスタントだけど手作り感あふれる、白くてうす甘い、不思議な食べ物、フルーチェ…。

とかいう話を、酒を飲みながらしていたら、
「そういや、フルーチェっぽいお菓子の作り方を知ってるよ」と、知人が。
「なに、それどんなの?」
「すんごーい簡単なお菓子。時間だけは、ちょっとかかるけど、これがなかなか、『うそ!』ってくらい、ハマる人はハマる味。フルーチェとかチーズケーキとかババロアとか好きだったら、イチコロだね」
「…作るー!!」

そんな訳で、ものっすごいテキトーなレシピを教えてもらったので、作ってみたいと思います。


用意するもの、ヨーグルトひとパック、生クリームひとパック(植物性の安いやつじゃなくて、動物性のゴージャスなやつのほうが、美味しく出来るそうです)、あと、ガーゼ、もしくは、さらし。「花てぬぐいを作ろう」という企画の時に買ったさらしが残っていたので、流用しました。一巻あると便利ですよー、安いし。



まず、生クリームを地道に泡立てます。



完璧に泡立たつ手前くらいで止めて、

どどどどどどど、とヨーグルト投入。混ぜ合わせます。

ボウル(ウチに丁度いい器がなかったので、炊飯器のおカマを使いました、これ、ジャストサイズでした)に、さらしをひきます。

ここに、さっきの生クリーム&ヨーグルトを流しこみます。

器のフチを、ゴムで止めて、



さらしの下に、空間が出来るように、持ち上げてください。



これにラップをして(ラップをきらしてたので、アルミホイル使っちゃいましたが)、一晩、冷蔵庫でほっておきます。

す・る・と!

水分がきれて、いい感じの固さになります。

ちなみに底にたまった水分はこんな感じ(撮影しているデジカメと私の顔が、心霊写真のようにうつってますけど、気にしないでください)。

で…「そういえば、砂糖をいれるの忘れたな〜」と気がついたので、さくらんぼジャムをそえて、盛りつけてみました。



出来ました! フルーチェっぽい何か!



これが、うまい! もうねえ、おそらく皆さんが想像する味と、そんなにブレはないと思いますが、このシンプルさがたまらない! 女子の8割は「美味しい〜」と足をバタバタさせるんじゃないかと思います。

……で、作った後にネットで知ったんですが、これって「フォンテーヌ・ブロー」というフランス家庭料理菓子らしいです。炊飯器とかで、いい加減に作ってしまいましたよ、フレンチを。

フルーチェよりほんの少し面倒くさいですが、フルーチェ好きならノックアウトされるデザートだと思います。
トライしてみてくださいませ!


 
 
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