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ちしきの金曜日
 
コワモテでネコにモテモテ
 


人は見た目で判断してはいけない、という警句がある。確かにそうだ、その言葉の言いたいことはわかる。

 ただ、わかっていてもやっぱり見た目である程度推測してしまうというのも事実。それゆえに、その人の見た目と意外な一面とのギャップに、思わぬ気持ちを感じることがある。

 コワモテの人が動物が擦り寄ってきたりするのもそうだろう。怖さとかわいい一面とが一体になり、ちょっと混乱する。

 あの感じを再現したい。動物の気をひくために試してみたいものもちょうど入手したので、やってみました。

小野法師丸



●もう人間はいいから、ネコにモテたい

  コワモテになって、動物にモテたい。やろうとしていることを端的に切り取るとくだらなさが一層映えるが、急に動物にモテたいといってもなかなか難しいだろう。

 そうだ、ちょうど前から気になっていたものがあったのだ。種々あるハーブの中に、ネコが好んで寄ってくるというものがあるらしいのだ。


ニットキャップじゃないよ

 そのハーブは「キャットニップ」というもの。「ニップ」というのは「噛む」という意味らしいので、まさに名前がその特徴を表しているわけだ。

 今回はキャットニップから作られた製油を入手。人間にとっても、解熱や気分を落ちつかせる効果があるらしい。

 どんなもんかと試しににおいを嗅いでみた。……うーん、微妙だ。言葉するのが難しいのだが、個人的にはあまりよいにおいとは感じられなかった。このあたりが自分とネコとの違いなのだろう。

 さて、では実際にこれでネコにモテるか実践してみよう。やってきたのはネコが住み着いているらしい大きな公園。


美しく色づく木々
コワモテの自分

 落葉樹たちが鮮やかに染まる秋、コワモテになる自分。コワモテになるのは久しぶりだ。

 今回、コワモテ変身アイテムとしてチョイスしたのは、以前の記事で母が選んだシャツ。あれ以来ずっと着ておらず、捨ててしまうかとも思っていたのだが、取っておいて役に立った。


あからさまに近づきたくない感じ

 コワモテになるなら、人のあまりいないところがいい。今回は平日の昼間に時間をとることができたので、公園にも人があまりおらず、のびのびとコワモテになることができた。

 と、ほどなくネコを発見。


不審者を見る目のネコ

 早速モテようと試しに呼んで見るが、怪訝な目つきでこちらを見るばかりのネコ。

 わかる、わかるよその気持ち。どう考えても怪しいコワモテである私に対して、動物の勘をわざわざ働かせるまでもなく警戒するのはよくわかる。

 これは予測の範囲内。よし、ここでキャップニップを使ってみよう。


脱脂綿に製油を含ませて…
輪ゴムで手に装着

 用意しておいた脱脂綿に、キャップニップの製油をふりかけ、輪ゴムで手に装着(直接肌につけたりするのはダメだよという但し書きがあったため)。辺りに漂う製油のにおい。

 これなら効果があるかもしれない。さあ、ネコに近づいていってみよう。


コワモテと好きなにおいとの狭間で

 近寄ると金網の向こう側に行ってしまったネコ。手を差し伸べてにおいが漂うように試みてみる。

 …うーん、こちらが気になってはいるようなのだが、近づいてくるまではしてこない。

 漂ってくるにおいは気になるのだが、その発生源があまりにも怪しくて、気持ちがせめぎあいながら近寄るのはやめておいている、という状況だろうか。葛藤しているのかもしれない。

 コワモテモテモテ計画、まずは失敗か。別のネコを探して試してみよう。


 

 
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