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フェティッシュの火曜日
 
バスの車窓でマリオする
時代とは黄ばみのことである


バスの車窓でマリオをするだろう。

といえば、何人かはそうだなと同意してくれることだろう。

マリオというのは『スーパーマリオブラザーズ』というテレビゲームのキャラクターのことだ。車窓内の流れる景色をゲーム画面に見立て、想像でマリオを動かしてゲームをするのだ。

今回は想像ではなくて、実際にマリオを窓際で動かして遊ぼうと思っている。

(text by 大北 栄人



シュガー社員の原風景

会議で「車窓でマリオってしますよね。」と話を切り出したとき、「しますね!」と声をあげた者が3人いた。どれも1980年、私やレッドソックスの松坂と同年生まれの今をときめくシュガー社員たちだった。(シュガー社員が何なのかはこれから勉強します)

私がマリオを初めてプレイしたのは、小学校の低学年だったろうか。卵から生まれた雛は初めて見た物を親と思い込み、これを「すりこみ」現象という。そして同じことが私たちにも起こったのだ。

車窓で想像してまでプレイするほどゲームが大好きというわけではない。やってしまうのだ。流れる景色が幼少期のゲーム画面を喚起するのだ。これはどうやっても逃れられない業のようなもので、20年近くたった今でも離れない。きっと年金をもらう頃になっても車窓でマリオをしてることだろう。

戦後生まれは原風景を持たないというが、マリオが私の原風景なのかもしれない。末期の病床で「フラワーとったら火ぃ出るねんで…。」と謎の遺言を残して死ぬことだろう。

 

セッティング

頭の中では自由に繰り広げられるマリオゲームだが、実際に車窓に具現化するとなると意外な障害もあった。先に完成形だけ見てもらおう。

 

マリオの絵を棒につけ車窓で動かす、これが車窓マリオだ

 

もっとうまいやり方があるような気もするが

ジャンプ力を再現する

頭の中では自由にジャンプさせることができる車窓マリオ。しかし実際に形にするとなると、ジャンプ力も忠実に再現したい。

友人の家でマリオをカメラで撮らせてもらって、ジャンプ力を計測した。身長の4.7倍がジャンプ力なので、この日作成した2.8cmのマリオには13.2cmの棒をつけた。

この棒で届かない高さはジャンプ不足で越えられないのだ。

 

バス内見取り図(記憶をたよりに)

チャンスは4〜5席

座席は進行方向を向いて右側に座る。遠めの景色でないと車窓内に建物が収まらないのだ。

そして棒をつけたマリオを操作するとなると、窓際がベスト。間に人を置いては「自分→マリオ→隣の人の怪訝そうな顔→車窓」という視線となり、集中力や自尊心といったものまで大きくそぐことだろう。

もちろんシルバーシートもダメ。棒につけたマリオを操作しながら横におじいちゃんを立たせておくと、新聞に投書され社会問題にもなりかねない。

 

ルート

肝心のルートであるが、この日は大森で打ち合わせの予定があったのでそれにかこつけた。玉川通り沿いの上馬から大森まで環状七号線をバスで走る、片道3〜40分ほどの行程だ。


今回のバス停一覧。環七コース。

玉川通りと環七が交差する上馬の交差点から
バスの車内で買える一日乗車券(500円)

片側2〜4車線の大きな道路で、上に高速もなく車窓でマリオするには好都合の道路だろう。いつもは210円の運賃を払うが、失敗したときのことを考え、一日乗車券500円を購入。さあ、バスが来た。

 

上馬から(残り2機)

ゲームに倣い、チャンスは3回までとした。今回はマリオの操作と撮影を一人で行わないといけないので、1回では成功しないだろうと用心してのことだ。

バスに乗り込み運転席すぐ後ろの席に座り、マリオを取り出しカメラを構える。すぐにバスが動き出し、慌しいスタートとなった。

 

環七車窓マリオ〜上馬発大森行き〜

めりこんだ!

 

 
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