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ひらめきの月曜日
 
アートパフォーマンスの裏側に密着
ライブでのアートパフォーマンス光景。


先日、アートパフォーマンス集団「近未来美術研究所」さんのライブを見てきました。

最近、テレビやイベントで目にすることが多いアートパフォーマンスですが、自分がパフォーマンスする側になるということはなかなかありません。

そこで、ここのところ札幌で活発にイベント出演されている、近未来美術研究所さんにくっついて、アートパフォーマンスの裏側を見せていただきました。

(text by 加藤 和美



■まずは打ち合わせから

株式会社 近未来美術研究所(以下、「近美」)さんは、札幌市西区にオフィスをかまえ、普段はデザイン関係の仕事に携わるかたわら、さまざまなイベントでアートパフォーマンスを披露している集団である。

取材させていただくアートイベントの3週間ほど前に、顔合わせと打ち合わせ風景を見せてもらおうと、事務所にお邪魔させていただいた。

事務所に入ると、部屋の奥に白衣姿の人物がチラチラ見えていた。
彼らのコスチュームは全員白衣に、なぜかヘアスタイルは七三。私が入ってくるのに気が付くと、あわててヘアジェルで髪型を七三にし始めた。
打ち合わせだから、衣装は正直どうでもいいのだが…アーティストなりのこだわりなのだろうか。

この衣装はすでにライブで見たことがあったが、4人そろうとなかなかの迫力。
同じ部屋にいて落ち着かないことこのうえない。

さて、さっそく打ち合わせが始まった。
今度取材させてもらうイベントについて、どのような流れにするかを話し合う…はずが、話はだんだん逸れていき、各自が作業をし始めてしまった。

彼らは毎週末のようにイベント出演や作品出展を控えており、この日も出展間近で、打ち合わせどころではなかったのだった。

近美さんの事務所にて、今後のイベントについて打ち合わせ。
打ち合わせもそこそこに、別件の展示物の制作にとりかかる。

私も制作をお手伝い。ちなみに皆さんとは、この日がほぼ初対面です。

 

■イベント前日、搬入の様子を見に行く

結局イベントのことはよくわからないまま、前日を迎えてしまった。
荷物の搬入は前日に行うとのことなので、その様子を見に行こうと思ったら、指定されたのは地下鉄大通駅のコンコース。

彼らはこの日、「さっぽろアートステージ2007」というイベントで、たくさんのバンドが駅のコンコースでライブをする幕間に、アートパフォーマンスをした後、そのまま翌日のイベント会場に搬入するそうだ。

大通駅内の会場に着くと、バンドの演奏に人だかりができていた。
そのバンドの後方で、白衣を着た4人が、彼らの作品であるスーパーロボット「マザー2.1β」と一緒に出番が来るのを待っていた。
出番を待っているだけなのだがこの段階からすでに目立っており、通りすがる人が振り向いていく。


出番が間近になり、白衣を着たりマザーの調整をしたりしていると、デイリーポータルZライターの小柳君がやって来た。
先日の打ち合わせで聞いたのだが、近未来美術研究所代表の「博士」こと荒木さんと小柳君は、昔からの知り合いなのだそうだ。
取材先で、偶然にも小柳君の過去に触れてしまった。
世間は狭い。

そんなことをしている間に、バンドの演奏が終わった。
近美の出番だ!

地下鉄大通駅コンコースで、出番を待つ皆さん。
荒木博士(中央)と談笑する、様子を見に来たライター小柳君。

 

■いよいよパフォーマンス

今日のパフォーマンスは、東洋大学と共同開発した作品「マザー2.1β(ベータ)」を使ってのコミュニケーションをテーマにしたパフォーマンス。

メンバーはひとこともしゃべらず、ロボットのマザーを使ってのみお客さんと会話をするという、シュールなパフォーマンスである。

このパフォーマンスの特徴としては、お客さんの中から相手を選び、会話をしたり(マザーのディスプレイに文字を表示させる)、握手をしたり、記念撮影をしたりして、「お友達を増やす」というところ。

パフォーマンス中にお客さんの中からめぼしい人を指名して、マザーとコミュニケーションをとってもらうわけだが、お客さんによって反応がまったく違う。

この時は駅のコンコースで通りすがりの人が多かったのと、前のバンドの客層なども影響して、控えめなお客さんばかり。
マザーの所へ来てもらうよう促しても、お客さんがササーッと引いていく。

すごい、ライブは生物(ナマモノ)だというが、お客さん次第のパフォーマンスは本当に展開が読めない。

この後、数人のお客さんとコミュニケーションをして「お友達」になり、最後の1人…というところで、マザーのディスプレイが真っ暗になった。

マザーが落ちた!?
あと少しで終わるところだったのに…。
司会の方のフォローを聞きながら、マザー撤収!

今日は搬入のもようを見に来ただけだったのに、予想以上に手に汗にぎる展開だった。
取材前日からライブの力を目の当たりにしてしまった。

パフォーマンス終了後、お話を聞いたところ、マザーの中がかなり熱くなってしまい、熱暴走したノートPCが落ちてしまったのだそうだ。

このマザーは明日のイベントでも登場するのに、大丈夫だろうか…。
しかし、マザーの心配しているヒマはないのだった。

お客さんと絡んでパフォーマンス。
マザーの電源が落ちた…!撤収、撤収〜!
明日、マザーは大丈夫だろうか…。

 

■撤収&移動!

彼らは明日のイベントとは別に、この日の深夜にも別の場所のイベントに出演する予定なのだ。

早く搬出し、次の場所に移動しなければ!
なんてあわただしい。

マザーの中身を出し、分解してカートに乗せたり、荷物をまとめて大通駅を出る。

4人でゾロゾロと奇妙な荷物を運んでいるので妙に目立つ。
他人の私からしたら、これもパフォーマンスの一環のような気がしないでもないが、とにかく急いで荷物を運ぶ。

グズグズしてはいられない。搬出のためマザーを分解する。
中身を取り出され、コンパクトになったマザー。 荷物を押して駅構内を行く。
大通公園を突っ切って、荷物を車に運び込む。

 

■明日のイベント会場へ

車に荷物を積み込むと、本日深夜のイベント会場に向かう2人と、明日のイベント会場に向かう2人に分かれ、荷物を搬入するそうなので、私は明日の会場へとついて行った。

明日のイベントは「アート!ミート!マート!」という、アートのフリーマーケット。
近美の皆さんは、そこでアートパフォーマンスやステージに出演するという。

会場に着くと、他のアーティストの皆さんも搬入の真っ最中だった。
裏口からマザーや荷物を入れ、元は体育用具室だったような部屋に運ぶと、今日の準備は終了。

彼らは深夜のイベントに向かうべく、次の会場へ向かって行った。
過密スケジュールだが大丈夫だろうか?
そして明日、時間通りに来れるのだろうか…。

ここが「アート!ミート!マート!」会場のアウ・クル。元々は小学校だった施設。
裏からマザーを運び込む。
体育用具室(だった部屋)にマザーをしまい、搬入は完了。
明日は本番だ!

 

 
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