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ちしきの金曜日
 
ジャッキー、もし歌舞伎町で闘わば

歌舞伎町でぶらさがったり逃げて欲しいスポット

さてやっと歌舞伎町に向かうわけだけど、そこへの道もいかにもジャッキーが走っていく姿が似合いそうな。ちなみこの辺りから我々は何見てもそう見えてます、正直。

さっきの夏川純看板の横の通り、ここが新宿駅から歌舞伎町に行くメインの通りなんですが「逃げるジャッキーを追って車が乱入!」というのが浮かぶ通りでもあります。


通りに逃げ込むジャッキー!
追う悪党の車が果物屋に突入!とか。

果物屋、靴屋、いそべ焼屋、古本売り、ゴミ袋‥このあたりはチェイスシーンでぶちまけがいのあるものが揃ってるなぁ。中でもこんな段ボールの山に反応する2人。


「落ちて良し、ばらまいて良しだね!」

潰した段ボールではなく、まだ箱状態なのがクッション性を高めるということで、ちょっとの高さならこの中に突っ込める!という2人。ジャッキーを信頼し過ぎな気もするが、確かに出来そうなのがJクオリティというか。

さて歌舞伎町に着いたものの、あらためて見るとどこでも似合いそうなんだよねえ。適度な雑多感は走ってるだけで絵になる。そして「あらためて、掴まったりぶら下がったりするだけで絵になるところが多いんだよねぇ」(MUNE)という通り、ビルにデコボコや掴みやすい装飾が多いのだな。ツルっとしたオシャレビルではなくて。


上の鉄パイプを掴んだり、
この辺にギリギリ立ってそう。

「ジャッキーならビル4つは渡れるね!」

そんな歌舞伎町の中、伊東さんが「ジャッキーアクション向きのビル」と教えてくれたのが、歌舞伎町でも大久保寄りにある東京都健康プラザ・ハイジ


歌舞伎町には珍しい小綺麗な大型ビル。

吹き抜けとか、デコボコした構造が
アクションシーンしやすそう。

こうしたショッピングモール的建物もジャッキー映画ならずともアクション映画の舞台の定番ですが、意外と歌舞伎町ってそういう建造物って少ないんですよね。足場の悪い所を逃げ回り、エスカレーターでの追いかけっこ(あえて逆走)、そして広々としたフロアでの格闘シーン‥と展開が読めるよう。


伊東「このエレベーターの外壁を下って
このテントに落ちてきそうですよね」

MUNE「あの布を掴んで落ちてくるのもいいなぁ」

あとMUNEさんから「ゾンビ映画にも向いてるよねぇ」という意見も。たしかに、ショッピングモールといえばゾンビ映画だ。いわゆる雑然とした歌舞伎町のイメージからすると違うタイプのビルだけど、逃げ込み先として思わず駆け込んでしまいそうな小綺麗さはまた別の妄想をかきたてる。

また、ハイジアの周辺はラブホテルが固まってるのだけど、そのゴテゴテした外装は掴まったりぶらさがったりするのに向いた「ジャッキーアクションに優しい街」と思わされる。


よくわからない出っ張りとか
よくわからない空間とか

さて、MUNEさんからのおすすめ妄想スポットは「バッティングセンター」。ネオンの隙間から見える、緑色のネットフェンスは歌舞伎町らしい光景のひとつ。大体ゲームセンターと併設になってる光景も、どこか80年代の歌舞伎町チックというかVシネチックというか。


実際、たまに映画に出てきますよね。

MUNE「追いかけっこからバッティングセンターに逃げ込み、マシンの球を避けながら格闘したり、捕まえられて拷問に使われたりしそうですよねぇ」

そうそう、バットで殴れば早いのにあえてピッチングマシーンとか使いそうだ。


球を打ち込まれ逃げまどうジャッキー!
はりつけられて球を喰らうジャッキー!

敵キャラは今の新宿らしさを考えると、「悪のホスト軍団」あたりだろうか。黒服&適度なチンピラ感が集団で追ってくるのも似合いそうだしなー。

これ以外にも「ここは香港の××に似ている」「サウナなんかも舞台としてはいい」「あと新宿なら都庁でしょう」などなど意見は出たけども、先に書いたとおりどこを妄想しても絵になるんだよなー。


「オープニングはあの橋の疾走シーンとか」
「あの斜面とか闘いそうだよねー」

これらジャッキーに闘って欲しい歌舞伎町&周辺スポット、肝心の映画「新宿事件」はアクション性は少ないそうだけど今回巡った場所の一箇所をすれ違うくらいでもあれば満足だ!

‥と、思ってたら雑誌『ニューズウイーク』によると、「新宿事件」新宿ロケは警察のチェックが厳しく、満足いく内容は出来なかったとのこと!別口から聞いた情報では、日本の別の都市を中心に撮られているとか。

歌舞伎中を回ってる時、伊東さんが「実際に制作してる人も、ロケハンしながら『ここでこんな事したらどうだろう?』とか考えてる時が一番楽しいんでしょうね。実際やるのが決まったら絶対に大変な事の方が多いでしょうし」と言ってたけど、実際にそうだったなぁ‥。

しかし、今回のジャッキー妄想巡りのようにひとりひとりの心の中にいるジャッキーにアクションしてもらえばいいのだ!と、書くと故人みたいだけど。しかし、実際容易に「ここにジャッキーがいたら‥」と想像がつく確固たる存在感の巨大さよ。あらためてそう思わせるジャッキーの偉大さに感銘した旅でありました。

ジャッキー、もし回転寿司で闘わば?とか。

映画による都市論はありなのかもしれない

あと「意外と巨大なビルがない」「掴みやすい出っ張りが多い」とか、歌舞伎町をジャッキー映画的都市学の視点も楽しめましたねー。都市学ってレベルじゃないですが。でも詳しい方はジャン=クロード・ヴァン・ダム版とかスティーブン・セガール版とか出来るのかもしれない。


 
 
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