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ひらめきの月曜日
 
なんでも昆布じめ


普段使っている昆布より高価(といっても約500円)

周りの人の証言によれば、先日居酒屋で白身魚の昆布〆(こぶじめ)を食べながら、酔っ払った私はこう叫んでいたらしい。

「うまい…。でも昆布じめって、別に刺身じゃなくてもイケるんじゃないの? …そうだよ、昆布だよ!」

翌日、携帯電話のメモ機能に【なんでもこぶじめ】という書き込みを見つけた私は「はてな?」と不思議に思いながらも「これをネタに記事が書きたいのだろうか」と察しをつけ、そして今、まさにそれを実行している。

果たして、酔っ払いの思いつきで始めた企画はうまくいくのだろうか。

高瀬 克子



富山では当たり前らしい

そういえば自宅で昆布じめを作ったことがない。刺身を余らせることなどないし、仮に余ったとしても醤油に漬けて、翌朝「漬け丼」にして食べきってしまう。縁がなかったといえばそれまでだが、わりと遠い食べ物だ。

しかし、火曜ライターの玉置さんに「富山ではいろんな物を昆布じめにして食べるらしいですよ」という情報を教えてもらった。おお、いろんな物ってなんだろう。気になる。

さらに当サイトのウェブマスターである林さんも「そういえば富山って、昆布の消費量が日本一なんですよね」と言う。え、そんなに昆布じめ大国なんですか。

真偽を確かめるべく、さっそく富山に向かった…ってなことはなく、地味に自宅で作業を始めました。


濡れた布巾で表面を軽く拭いたらスタンバイOK。
「マンニット」。まだまだ知らない言葉だらけです。

 

オーソドックスにいきましょう

まず最初に「プリンに醤油をかけるとウニの味がする」的な発想で、皆さんをアッと言わせる気はないことを表明しておきたい。

そんな一発逆転式な発想で、せっかくの昆布を無駄にしたら悲しすぎるじゃないか。プリンを昆布でしめたら何の味になるのか想像も付かないが、ここは無難に「成功するハズだ」と確信の持てる具ばかりを選んでみようと思う。

こういう冒険心のなさを、人は「大人になった」と言うのだろうか。その、大人のセレクトが以下の食材です。


塩で揉んだ大根を薄切りで。いかにもおいしそう。
水分を抜いた豆腐。こういう味の薄いのが合うような気が
しますよね。
一気に味がグレードアップしそうな、ちくわ。
いい酒のツマミになってくれそうな枝豆。
軽く茹でた油揚げは豪華にダブル重ね。
納豆もグッとコクが出そう。
どうなることか、うどん。
さらにどうなることか、半熟たまご。

…大人って、がっかりするほど無難ですね。

とりあえず、どれも安価で手軽に用意できる物ばかりが揃った。安全牌ばかりとも言えるが、他に思い浮かばなかったのだからしょうがない。大人というよりは老年、といった言葉の方が似合う物ばかりな気もするが、気にしないようにお願いします。


それぞれをラップで包んだら、
上から皿をかぶせ、重石代わりに水の入ったタッパーを乗
せて冷蔵庫へ。

このまま冷蔵庫に一晩放置して、昆布を剥がしたら出来上がりとなる。さて、どうなっているでしょうか。


 

 
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