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ひらめきの月曜日
 
煮干しを再利用したい


おかしら付き。

 

実家の味噌汁はダシが煮干しだった。使った後の煮干しは捨てずに、母が味噌汁と一緒に食べる。子どもの頃はそれを「貧乏くさいな」と嫌っていたが、今になってみるとその気持ちはよく分かる。

だって、もったいないじゃないか。お茶っ葉で言うところの「出がらし」とはいえ、丸ごと一匹の立派な魚である。しかもカルシウム豊富ときた。捨てるにはあまりに忍びない。

しかし、母のように味噌汁と共にモソモソと食べるような、そんな物悲しいことはしたくない。なにかいい手はないもんだろうか。

高瀬 克子



まずはダシを取ろう

実は、自宅で味噌汁をほとんど飲まないため煮干しは滅多に使わない。たまに腹が減りすぎた時など、おやつ代わりにボリボリと食べることの方が多いくらいだ。

私にとっての煮干しは、ダシというよりも「究極の乾き物」なのである。


頭とはらわたを取る。この部分はネコも食べません。
かなりアゴが鍛えられます。

そんなわけで、ダシを取るのは久しぶりだ。煮干しってどのくらいの時間、火にかけるのが正解なんだっけ?

ここはひとつ、自己流ではない正しい「ダシの取り方」を知りたいとネットで検索をかけてみて驚いた。なんと私の好きなテレビ番組、NHKの「ためしてガッテン」で煮干しが特集されていたらしいのだ。

それによると「煮干しを一晩、水に浸けておくだけでいいダシが取れる」とある。さらに「頭と内臓も取らなくて大丈夫」らしい。

すごい。それが本当ならば世紀の大発見じゃないか。さすがガッテン。やることがニクイ。


「ガーン。そりゃすごいね!」と煮干しもビックリだ。

寝る前に水を張った鍋に煮干しを入れ、そのまま放置すること8時間。起きてみると、確かに水がうっすらと色づいていた。


無色透明な水が、8時間後には→
茶色っぽくなった。

もこの方法である程度いいダシが出ると聞いたことはあるが、まさか煮干しにも有効だったとは驚きだ。なんたって火を使わないのがいい。

…と、煮干し及びガッテンに感心しきりだが、番組のホームページには私がガッカリするようなことも書いてあった。なんと煮干しを使った再利用メニューが載っているのである。まさにこれからやろうとしてたことだ。

それも「アンチョビを加えた万能ソース」やら「ミネストローネ」やら「チーズトースト」やらという、プロの先生が考えた立派でおいしそうなメニューばかり。

やはりこの企画は止めるべきか。ガッテンの真似をしてもしょうがないし、プロの考えたメニューには逆立ちしたって勝ち目がない。

でも、と思う。食のアマチュアには、プロが絶対にやらないことを恥ずかしげもなく出来るという強みがある。

たとえば、こういうことだ。


ダシを取ったあとの煮干しに塩を振って、塩焼きに
焼けた。というより乾いた。

いくらアマチュアとはいえ、食べるのは躊躇する姿。
皮がわしゃわしゃと剥がれて、ものすごく邪魔。

これが感心するほど不味かった。「塩でも振って焼いたら案外イケるんじゃねーの?」というアマチュア精神丸出しの一品は、とても食べられたものではなかった。

うん。でもいい。不味かったことを確認できただけでいい。プロは間違ってもこういうことは出来ないだろう。

ならば、次はどうだ。


開きにして醤油と日本酒をかけ、蒲焼き風に。
こちらも、乾きつつも焼けました。

おや。こちらは不味くない。というか、こういうおつまみ、ありますよ。うん。硬いが食べごたえがあると言えばある。醤油の匂いが香ばしいところもいい。

強がってみたが、たぶん二度と作らないだろう。

と、この調子で手軽に出来る調理方法を片っ端から試していこうと思う。そのうち、おいしい食べ方にブチ当たらないとも限らない。


 

 
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