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ひらめきの月曜日
 
オール海苔巻きで手づかみ弁当


まあ、こういうのも手づかみ弁当ではある

東京は、あと10日ほどで桜が開花するらしい。いよいよ行楽シーズンの始まりである。

行楽に欠かせないのが弁当だ。屋外で、ポカポカと暖かい太陽の陽を浴びながら弁当を食べている時ほど「ああ、春なんだな」と実感させられることはない。ビールを飲んでも寒くないし、酔っ払ってその辺に寝ころんでも風邪をひく心配もない。

さて、その弁当だが、箸だ小皿だのの用意を面倒だと感じたことはないだろうか。私はある。実際、箸を入れ忘れたこともある。

そんなとき、うってつけなのが「手づかみ」だ。そう、いろんなものが開放的になった春こそ、手づかみに最適な季節なのだ。

高瀬 克子



海苔という名のラップ

手づかみといっても、それによって汚れた手を拭くためのナプキンをあらかじめ用意したのでは意味がない。なら最初から箸を持って行けよ、という話だ。

まず考慮すべきは「食べても手が汚れない」になるだろう。

そこでだ。ここに、とあるシートがある。これで食べ物を包めば手が汚れず、さらにそのシートごと食べられるという魔法のシートだ。


海苔だ。

「ごはんを海苔で巻けば手が汚れなくていいんじゃないか!?」と、さも大発見のように叫んだところで、それは一般に言う“おにぎり”だ。なにを今さら。

そう、行楽弁当といえば、何はなくとも、まずはおにぎりである。おにぎりこそ目指す手づかみの理想型であり代表格でもあるのだが、それではちょっと面白くない。

せっかくの春なのだ。ちょっと見た目が浮かれてるくらいでちょうどいい。


とりあえず、ごはんを炊きました。
なんの工作もしていないのに、ビックリするくらい米が立 った。ちょっと気持ち悪い。

では、さっそく海苔巻きを作りましょう。

あ、言いたいことはよく分かります。海苔巻きも行楽弁当の代表格ですよね。でも、ちょっと待ってください。


ごはんを薄く、限りなく薄ーく伸ばしたら、
巻き簾を使わずに手でクルクルと巻きます。
出来た海苔巻きを重ねて、さらに巻きます。
どんどん巻きましょう。

これを全部で4回くり返したところ、立派な太巻きが出来上がった。ずっしりと重い。

見てのとおり具は一切なく、あるのは海苔オンリー。つまり「海苔海苔巻き」である。


直径6センチ弱といったところか。
ドキドキの入刀。

通常の海苔巻きは、その断面を見て「あらキレイ」だの「あらおいしそう」だのという感想を持つものだが、この場合も果たしてそれは当てはまるのだろうか。

ごはんを潰さないよう、慎重に包丁を入れた。


「あら目が回りそう」

これぞ、浮かれ気分の春にこそ相応しい海苔巻きと言えないだろうか。色こそ地味だが、それを補うくらいのインパクトはあるはずだ。

しかし、満開の桜の下、酒を飲みながらこれを見ただけで酔いが加速しそうな海苔巻きとも言える。


思わず引き込まれそうな海苔巻き、とも言えます。

温かいごはんが巻かれたことによって、海苔のいい香りがぷうんと部屋に漂う。海苔に接するごはんの面積が広いせいか、香りの主張がいつもより強い。

「食べるなら外で」と思っていたが、あまりの匂いに我慢ができず、ひとつ食べてしまった。


今回はおかずがないので、醤油をちょっとつけた。
見事なまでの海苔味。

何重にもなった海苔が適度にしっとりと湿っていて、ものすごく食べ応えがある。海苔もこれだけあれば立派なおかずだ。

とはいえ、これだけで行楽弁当だと言い張れるほど私も面の皮が厚くない。どう考えても本当の意味でのおかずが必要だろう。

そのおかずも、海苔で巻こうじゃないか。


 

 
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